7月の地元戦で落車し、その後4カ月間、戦線を離脱。
「実はメンタル面がやられてしまって…」とその原因を明かした。

「落車で肋骨を骨折。『病院で五輪を観ながら夏休みかな』って思ってたんだけど、入院5日目くらいから閉塞感がすごくなって…。コロナの影響で人にも会えないし、他の階に行くこともできないから1人であれこれ余計なことを考えすぎてしまい“おかしく”なってしまった。部屋を真っ暗にしても全然寝られないし、食事も喉を通らなくて一気に10キロも痩せてしまった。だからといって薬に頼ったら元に戻れない気がして…。いやー、本当にキツかったです」。

　前回の松戸で久々に実戦復帰。そこで多くの人と会話をしたことで、症状がだいぶ快復したようだ。

「自分は1人で練習することが多いし、人と積極的に関わるタイプではないんだけど。やっぱり1人じゃ人間ダメなんだな、人に支えられてるんだな、って痛感しました。今はご飯もモリモリ食べられるようになって体重もだいぶ戻った。こうやって笑い話ができるくらいにまでなりました(笑)」。

　地獄から這い上がってきた櫻井は来期、チャレンジに降格する。それでも「これも経験だから。もうちょっと頑張ってみますよ」と話す表情は実にスッキリしていた。(netkeirin特派員)