2021/12/02(木) 08:00 0 1
東京スポーツの前田睦生記者がレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」。今回は小倉競輪場で開催された競輪祭から“ハードプレー”を紹介! 前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。
11月22日は小倉競輪場で開催された「第63回朝日新聞社杯競輪祭(GI)」の準決勝の日だった。
北津留翼(36歳・福岡=90期)は園田匠(40歳・福岡=87期)とのタッグで決勝進出を目指した。12R、赤板で眞杉匠(22歳・栃木=113期)を抑えにいった北津留は容易に突っ張られてしまう…。
その時、園田は内をキメて4,5番手を確保しにいった。
「先輩! 」。園田の動きに気づきはしたものの、北津留トレインは各駅停車ではなく超特急。途中下車することなく、園田を見送った。「スレちがいましたね…」(北津留)。園田は急ブレーキをかけて7番手に北津留を迎え入れた。
終わった…。
誰もが思った。中団にいるのは新田祐大(35歳・福島=90期)。ホームから仕掛けた新田のラインで決まるかどうか…と思っていたら、ギターのリフがジャジャジャジャジャジャジャ…と流れ出す。「もしもキミが…」。最終BS外に外した北津留は、輝き出して走ってく(サンボマスター)。
「キミにだけ起こせる奇跡があるってことを。ついにその時が来たんだよ」
地元小倉の大舞台。園田が差して感動のワンツーフィニッシュ。場内は文字にできない音が鳴り響く。
「簡単に数えただけで3回はミスした。細かく数えるともっと」。
GI準決でそこからワンツーに導くなんて…。誰にもお勧めできない走りだった。細かい評論はしない。とにかく★1つだ!!!
すごいで賞=★☆☆☆☆(星1つ)