2021/12/01(水) 10:30 0 2
レースは阿部架惟都-高木翔-櫻井正孝が前受け、佐々木龍-江守昇-大木雅也が後ろ攻めの2分戦。赤板から突っ張り先行する阿部の後位をイン高木、アウト佐々木で競り。競り勝って追い込む高木を櫻井が交わして北のワンツースリーが決まった。
師弟の櫻井と弟子の阿部の間に高木が収まった並びの経緯はこうだ。
櫻井は「翔(高木)ちゃんには世話になっている。自分が世話になっているのは2、3人しかいない。だから前を回ってもらう。毎回という訳ではないが今回は」。
ポイントは敵の佐々木龍の動向にもあったようだ。阿部と高木が別線になると、佐々木が高木に付くかも知れない。そうなれば北同士で踏み合って、「佐々木だけが得をする」という考えがあったようだ。
阿部には「ゴメン、俺は3番手に付けるよ。『俺が3番手だからな!』 お前もその責任を持って走ってくれよ」と釘を刺す。
阿部が「師匠とは初連係だし気合を入れて」と言えば、高木も「10点も点数が違うのに『お前なら』と譲ってもらった。気合を入れて」と臨んだ。
レース後の櫻井は、「弟子との連係が決まるのはこういう嬉しさなんだ〜。翔ちゃんがヨコに強いのは知っていたし、それと架惟都の脚、自分は内を締めていただけ。作戦勝ち。重い平で2周駆けて粘る架惟都は強いよ」。
阿部は「言われた通り走れたけど、突っ張るところで佐々木さんが叩きに来ているのか番手なのかわからなくて焦った。すごい嬉しい」。
高木は「良かったですよ〜。自分が負けたら櫻井さんも負けてしまうので。自分はまだ自力型だが、後ろの人に守ってもらえると嬉しいし、自分が後ろの時はそうしたい」。
「脚があるのに焦っちゃってダメ」と評する弟子に櫻井は、「ああやって駆ければ残れるんだぞ!」と発破をかけて締めた。(アオケイ・市川記者)