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【KEIRINグランプリ2025予想】最強は脇本雄太だが主役は別? データが示す本命と穴レーサー | データ分析

アプリ限定 2025/12/23(火) 18:00 0 2

競輪界最強の称号を懸けた年末の大一番「KEIRINグランプリ」が、30日に平塚競輪場で行われる。頂点を争うのは、年間を通じて結果を残してきた実力者たち。だからこそ、勝敗を分けるのは地力そのものよりも、周長や直線、開催条件といったわずかな差だ。単純な勝率ランキングだけでは見えない「条件適性」に注目し、過去3年のデータから有利な選手を探っていく。

▶KEIRINグランプリ出走表

グランプリ出走メンバーの勝率・連対率・3連対率

 まずは勢力図を、もっともシンプルな指標である勝率から確認していきたい。この数字だけを見れば、現役最強が誰かは明らかだ。脇本雄太。勝率60.0%、連対率・3連対率はいずれも70.0%に達しており、「勝ち切る力」と「外さない安定感」を高い次元で兼ね備えている。能力評価という点では、依然として頂点に立つ存在といっていい。

 ただし、ここで一つ留意しておきたい。KEIRINグランプリにおいて、最強であることと、今回の舞台における主役であることは必ずしも一致しない。勝率はあくまで全体像を示す一指標に過ぎず、周長や直線、開催条件によって評価が揺らぐ余地も残されている。

 脇本に続く勝率上位勢としては、郡司浩平の40.9%、南修二の40.0%が並ぶ。いずれも勝率4割台という高水準を維持しており、安定して結果を残してきたことがうかがえる。とりわけ南修二は、連対率・3連対率も高く、1着に届かずとも上位圏を外しにくいタイプであることが数字に表れている。

 全体として、勝率という軸では脇本雄太が抜けた存在であることに疑いはない。ただし、この序列がそのままグランプリの主役を示すとは限らない。ここから先、条件別データを分解していくことで、この「最強」の見え方は大きく変わってくる。

該当周長が得意な選手トップ3

脇本雄太
郡司浩平
古性優作

周長400m勝率順

競輪選手名該当
勝率
通常
勝率
差分
7脇本雄太56.2%60.0%-3.8%
1郡司浩平45.4%40.9%4.5%
9古性優作41.4%28.5%12.9%
5吉田拓矢35.8%28.5%7.3%
3眞杉匠33.7%29.4%4.3%
2寺崎浩平30.3%11.7%18.6%
4南修二30.0%40.0%-10.0%
8嘉永泰斗27.6%28.5%-0.9%
6阿部拓真21.7%21.7%0.0%

▶パワーアップしたデータ分析を見る

脇本雄太
脇本雄太(撮影:北山宏一)

該当見なし直線が得意な選手トップ3

脇本雄太
郡司浩平
古性優作

見なし直線 50m以上60m未満勝率順

競輪選手名該当
勝率
通常
勝率
差分
7脇本雄太54.0%60.0%-6.0%
1郡司浩平44.7%40.9%3.8%
9古性優作43.4%28.5%14.9%
5吉田拓矢36.8%28.5%8.3%
2寺崎浩平31.6%11.7%19.9%
3眞杉匠31.4%29.4%2.0%
4南修二29.9%40.0%-10.1%
8嘉永泰斗28.4%28.5%-0.1%
6阿部拓真20.8%21.7%-0.9%

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古性優作
古性優作(撮影:北山宏一)

該当時間帯(デイ)が得意な選手トップ3

脇本雄太
古性優作
郡司浩平

開催時間帯別(デイ)勝率順

競輪選手名該当
勝率
通常
勝率
差分
7脇本雄太54.2%60.0%-5.8%
9古性優作45.7%28.5%17.2%
1郡司浩平44.6%40.9%3.7%
3眞杉匠35.4%29.4%6.0%
5吉田拓矢34.0%28.5%5.5%
2寺崎浩平29.8%11.7%18.1%
4南修二27.6%40.0%-12.4%
8嘉永泰斗26.9%28.5%-1.6%
6阿部拓真24.1%21.7%2.4%

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郡司浩平
郡司浩平(撮影:北山宏一)

該当日程が得意な選手トップ3

郡司浩平
眞杉匠
脇本雄太

最終日勝率順

競輪選手名該当
勝率
通常
勝率
差分
1郡司浩平36.5%40.9%-4.8%
3眞杉匠32.8%29.4%13.5%
7脇本雄太30.5%60.0%-22.2%
5吉田拓矢28.6%28.5%-0.5%
2寺崎浩平26.3%11.7%6.1%
4南修二25.7%40.0%-19.6%
8嘉永泰斗16.4%28.5%6.4%
9古性優作16.4%28.5%8.0%
6阿部拓真11.1%21.7%-8.6%

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眞杉匠
眞杉匠(撮影:北山宏一)

G1が得意な選手トップ3

脇本雄太
古性優作
眞杉匠

G1勝率順

競輪選手名該当
勝率
通常
勝率
差分
7脇本雄太48.4%60.0%-11.6%
9古性優作38.8%28.5%10.3%
3眞杉匠31.2%29.4%1.8%
1郡司浩平30.3%40.9%-10.6%
5吉田拓矢27.0%28.5%-1.5%
2寺崎浩平22.2%11.7%10.5%
4南修二20.0%40.0%-20.0%
8嘉永泰斗17.8%28.5%-10.7%
6阿部拓真7.7%21.7%-14.0%

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寺崎浩平
寺崎浩平(撮影:北山宏一)


データ分析総括

 各条件別データを重ね合わせていくと、今年のKEIRINグランプリは「単純な勝率順=序列」と割り切れない一戦であることがはっきりしてくる。最強が誰かと問われれば、答えは揺るがない。勝率60.0%でトップに立つ脇本雄太は、数字が示す通り、地力では依然として最上位の存在だ。

 ただし今回は、その強さがそのまま主役につながるとは限らない。周長、みなし直線、時間帯、最終日、G1といった主要条件を個別に見ると、脇本はいずれも通常勝率を下回っており、舞台設定によっては本来の数字ほどの優位性が発揮されない可能性も浮かび上がる。最強であることと、今回の舞台で中心になることは、必ずしも一致しない。

 そこで改めて浮かび上がってくるのが、古性優作の存在だ。周長(+12.9pt)、みなし直線(+14.9pt)、時間帯(+17.2pt)、G1(+10.3pt)と、多くの主要条件で勝率を大きく上積みしており、条件が変わっても数字を落とさない対応力は出走メンバーの中でも際立つ。派手さはないが、「どの条件でも水準以上を出せる」という特性は、グランプリの軸として最も信頼しやすい材料といえるだろう。

 古性を中心に据えたとき、その周囲を固める存在として評価したいのが郡司浩平眞杉匠だ。郡司浩平は通常勝率40.9%という高水準を維持しつつ、周長・みなし直線・時間帯といった条件でも大きな下振れが少ない。勝ち切りと安定感のバランスが取れたタイプで、展開を選ばず上位争いに加われる点は大きな強みとなる。

 一方の眞杉匠も、勝率29.4%をベースに、最終日(+13.5pt)や時間帯(+6.0pt)といった条件で数字を伸ばしており、シリーズ後半にかけて存在感を高めていく傾向がデータから読み取れる。中心ではないが、確実に主役圏に食い込んでくる一人だ。

 そして、データが最も強く示唆している“穴”が寺崎浩平である。通常勝率は11.7%と低く、表面的な数字だけを見れば評価を下げられがちだが、周長(+18.6pt)、みなし直線(+19.9pt)、時間帯(+18.1pt)、G1(+10.5pt)と、主要条件のほぼすべてで大幅なプラス補正を記録している。これは偶然ではなく、条件が噛み合ったときにパフォーマンスが一気に跳ね上がる「条件特化型」であることを明確に示すデータだ。

 とりわけ直線条件での上昇幅は全体でも最大級で、仕掛けどころが明確な展開では、通常時以上のパフォーマンスを発揮していることが数字から読み取れる。さらにG1で勝率を伸ばしている点も、大舞台で結果を出しているという事実として軽視できない。

 総合的に見れば、今回の主役は最強の脇本雄太ではない。条件対応力で抜ける古性優作を中心に、郡司浩平眞杉匠がその輪を形成する構図だ。そして、車券的な妙味という意味で最も価値を持つ存在が寺崎浩平。単純な勝率では拾いにくいが、条件が噛み合ったときの上振れ幅は最大級であり、データは、上位勢に割って入る可能性を、はっきりと示している。

過去3年のKEIRINグランプリ結果

2024年 決勝

着順車番競輪選手名
1着古性優作
2着清水裕友
3着脇本雄太
3連単
配当
1-6-919,300円

2023年 決勝

着順車番競輪選手名
1着松浦悠士
2着深谷知広
3着眞杉匠
3連単
配当
3-5-421,370円

2022年 決勝

着順車番競輪選手名
1着脇本雄太
2着古性優作
3着郡司浩平
3連単
配当
9-1-24,760円


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