2025/11/25(火) 23:40 0 1
今年最後のGI競輪祭、優勝者だけでなくグランプリ争いの行方も注目の決勝戦を、久留米競輪の宿舎で特別な思いで見ていたのが濱田浩司と菅野航基だ。
まずは濱田。愛弟子の松本貴治が賞金ランキング10位の立場で大会入りし、決勝進出。決勝は荒井崇博を背に打鐘過ぎからロングスパートに出て、GI決勝で初めて先行した。
「貴治、気持ちの入ったいいレースでしたね。GIの決勝で先行するのは相当な勇気がいると思う。競輪祭は自分で動いた4走全てHBを取った。結果的には悔しかっただろうけど、1走目からずっといいレースをしていた。レース後のコメントも見たけど、あぁいう風に言えるのもなかなかないと思う。頑張ってくれましたね」
弟子の奮闘を労うと、濱田は自身のことを懐かしむように語り出した。
「ボクはGIの決勝は乗れていない。20年くらい前、久留米のふるさとダービー(03年、GII)の決勝に1回だけ乗って、吉岡稔真さんと伏見俊昭さんを相手に先行できなかった。チャレンジャーだったのに。あの時に先行できていれば、その後の競輪人生はもうちょっと違ったものになっていたと思う。貴治はこの感じなら、必ずGIを獲れるでしょ。来年の地元のオールスター、貴治が獲ると思いますよ」
重圧を感じさせない、大舞台での好走の連発に、今後のタイトル奪取を予言した。
そしてもう一人が、アッと言わせて新たなGI覇者となった阿部拓真と練習仲間の菅野航基だ。
「宿舎で宮城4人みんなで見てました。ビックリしました。嬉しかったです。練習仲間の阿部さんがGIウイナー。これから宮城勢、いい流れになっていくと思います。今回の4人は誰も準決勝に進めなかったけど…。阿部さんから力をもらいました。阿部さんは本当に優しくていい先輩。みんなから愛されてますね。僕たちも頑張っていきたい」
宮城勢42年ぶりのGI制覇に、各地で奮闘している先輩後輩が勇気と力を与えられたようだ。(netkeirin特派員)
