25日に開幕を迎える大宮競輪「日刊スポーツ杯争奪戦(FI)」。11RのS級予選に市田龍生都が登場する。

　今開催がS級3戦目となる市田。前々走の別府競輪では連勝で優出を果たし、前走の小田原GIIIではまさかの初戦敗退を喫するもその後は立て直して3連勝。S級でも存在感を放っている。

　特に衝撃的なレースだったのが別府の準決勝。トップ戦線で鎬を削る小林泰正が相手という難しい番組構成となるも、いざレースでは打鐘からカマシ先行を敢行すると、そのまま後続を大きく突き放し、ラインで上位独占を決める力強い走りで圧倒した。

　そろそろ結果にもこだわっていきたいところだが、そんなタイミングで迎えたのはGI組不在の今開催。ここなら優勝を狙えるチャンスは大いにあるだろう。そのためにも、まずは落とせない初日。ヨコの強さと番手の仕事ぶりが点数以上に頼もしい同県・高間悠平とのコンビで臨む。

　長走路で自力屋泣かせの大宮バンクではあるが、市田のポテンシャルならそれをも乗り越えていけるだろう。

★大宮競輪11R・S級予選は15:29発走！
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　また、12RではS級初日特選が行われる。

　中心となるのは前走の小田原GIIIで優出を果たし、決勝戦で九州ワンツーの立役者となった阿部将大。準決勝でも地元の松坂洋平を背負って果敢に先行勝負を挑む鈴木浩太を最終バックで楽々と乗り越える強い捲りを放つなど近況は充実の内容だ。

　そして阿部の番手を回る塚本大樹はその小田原GIII決勝で、番手捲りを放つ宮本隼輔を直線で捉えて悲願のGIII初優勝を果たした。もとより定評のある番手の仕事ぶりはもちろん、タテ脚の鋭さも増した今の状態なら今開催も優勝候補筆頭と言えるだろう。まずは初日、幾度となく連係してきた阿部とのコンビで好スタートを切りたいところ。

　その九州コンビに対抗するのが近畿勢だ。先頭を務める脇本勇希は8月の「オールスター競輪(GI)」で準決勝まで勝ち進み、前々走の豊橋ではGIII初優勝を果たすなど今年に入って大きくパワーアップ。前走の岸和田競輪準決勝でも最終2コーナーでインコースを青柳靖起に潜られ、なおかつ木村皆斗に外から蓋をされてしまう大ピンチの展開となるも、コースをこじ開けて2着に強襲したように、近況のデキも上々だ。今回は自力型の南潤を背負うだけに気合も入るはず、力強い走りに期待したい。

　単騎の武田豊樹、松坂洋平も実績は十分で、タテにヨコに動いて一人でもレースをかき回す術はある。この2人の動きというのも予想する上で重要となってくるだろう。

　今開催の行方を占う一戦、この大混戦を制すのはいったい誰になるのか。

★大宮競輪12R・S級初日特選は16:00発走！
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