2021/11/02(火) 23:30 0 3
昨年の71周年記念は宮本隼輔、清水裕友、桑原大志が決勝進出。宮本に乗った清水が地元記念3連覇を達成した。今年は地元勢5人全員が準決勝に登場。9Rで桑原大志が6着、久保田泰弘が失格に散り、ちょっと不穏なムードが漂いだした。それを振り払ったのは10Rで捲りを決めた宮本隼輔。そして11Rは清水裕友と山下一輝がワンツー決着。メンバーの入れ替わりはあったが、今年も山口勢から3人が地元記念決勝にコマを進めた。
まずは記念初優出の山下一輝のコメントから。「隼輔がいいレースをしてくれて鳥肌が立った。桑原さんとヤス(弟子の久保田)が勝ち上がれなかった悪い流れを止めてくれた。自分も裕友に続けて良かった。点数が上がり始めて記念の決勝は意識していた。それが地元。しかも裕友の後ろで、というのがうれしい。決勝に乗るのは、確率的に僕が一番低いと思っていた。なんとかしがみついて良かったです」と、流れを作った宮本を称えつつ、喜びを爆発させた。
次は前検日から「裕友と決勝で連係したい」と話していた宮本隼輔。「初手の並びから最高の形になってくれた。自信を持って踏めた。今年一番のデキですね。気持ちの面でも脚の面でも」。
地元記念に合わせて最高の仕上がりになっている。忘れてならないのは、決勝で最大のライバルになると目されていた新田祐大を準決勝敗退に追い込んだことだ。ただの1勝にはとどまらない、大きな価値ある一撃になった。
最後は清水裕友。まずは前で奮闘した町田太我に対する思いを語った。
「町田君のおかげ。和田(圭)さんが番手から出ていきそうな雰囲気があったので、和田さんの動きを封じようと思っていたら、吸い込まれるように前に行ってしまった。町田君には申し訳なかったけど。あれでもう一度迎え入れたら、今度は山下さんと決まらなくなっちゃうので…」。
これで地元記念4連覇に王手。
「やっとスタートラインに立てた感じ。山下さんとはずっと一緒に練習をしているからうれしい。隼輔も同級生なので。隼のレースを見て気合が入ったし、今までで一番緊張した。山口県3人で一致団結してワンツースリーが決まるように。桑原さん、久保田の思いも背負って頑張りたい。調子は関係ない。気合だけです」。
言い続けてきた地元記念4連覇へ、あと一つ。宮本が新田を破っただけでなく、松浦悠士も準決勝で敗れはしたが、吉田拓矢の決勝進出を阻む走りを見せた。中国地区が一丸となって、決勝戦は宮本と阿部拓真の二分戦のような形に。俄然、清水のV確率が高まった。周年記念の前節後節制度が撤廃され、現行制度になった2002年以降で同一記念4連覇はまだない。近年稀に見る大記録に地元エースの清水が挑戦する。(netkeirin特派員)