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「グランプリスラムは通過点」脇本雄太が祝勝会で語った新たな挑戦“ダブルグランプリスラム”

2025/09/16(火) 16:00 1 26

史上初の“グランプリスラム”を成し遂げた脇本雄太(35歳・福井=94期)の祝勝会が16日、福井市内のホテルで開かれた。脇本は2月24日、豊橋競輪場で行われた「読売新聞社杯全日本選抜競輪(GI)」を制し、全てのGIとKEIRINグランプリを勝利する前人未到の偉業を達成。この快挙を祝うため、地元や業界の関係者約180名が集まり、盛大に功績を称えた。

鏡開きの様子

 開会にあたり、西行茂・福井市長は『脇本選手の偉業は市民にとって大きな誇りであり、若い世代の夢や希望につながるものです。その努力と活躍が福井の元気を象徴している』と祝辞を述べ、会場は温かな拍手に包まれた。

主催者挨拶を述べる鷲田幸司支部長

 この日のハイライトは、サプライズで用意された三本立てのトークセッションだった。

 まず脇本は、かつて近畿を牽引した村上義弘さんを指名。「村上さんがいなければ今の自分はない」と感謝を述べると、村上も「脇本が近畿を引っ張ってくれたおかげで、いまの勢いにつながっている」と応じた。デビュー当時の細身で頼りない印象から、世界を舞台に戦う存在へと成長した脇本を見届けてきた村上は、「ファンを喜ばせるその走りで、これからも競輪界を牽引してほしい」とエールを送り、近畿の絆を示した。

脇本雄太選手(左)と村上義弘さんのトークセッション

 続いて登場したのは、長年のライバル・平原康多さん。脇本は「平原さんにねじ伏せられることで成長できた」と振り返り、2020年グランプリでの連係について「普段は別ラインの平原さんが僕の番手についてくれたことは本当に光栄で、忘れられない経験」と語った。平原も「当時ワッキーはダントツで日本一強い存在。あの走りの後ろで学べることがあると思った」と明かし、「想像を超える強さに衝撃を受けた」と振り返った。会場は熱気と拍手に包まれた。

脇本雄太選手(左)と平原康多さんのトークセッション

 最後は、盟友・古性優作選手との対話。二人は「細かい作戦は立てず、目線やうなずきで通じ合う」と語り、ラインで勝利をつかむ喜びを共有した。古性が「脇本さんは後輩思いで、僕には真似できないほど面倒見がいい。これからも近畿を引っ張っていってほしい」と述べると、脇本も「ありがとう、頑張る」と応じ、信頼関係の深さを示した。

脇本雄太選手(左)と古性優作選手のトークセッション

 祝宴の締めくくりには、脇本自身が力強い言葉を残した。

「グランプリスラムは通過点、ダブルグランプリスラムができるように一生懸命頑張りますので、今後もよろしくお願いします。今日はありがとうございました」

 その決意に、会場は大きな拍手で応えた。

脇本雄太

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