2021/10/22(金) 12:00 0 3
東京スポーツの前田睦生記者がレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」。今回はドームスーパーナイトレースから感動の好プレーを紹介! 前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。
前橋競輪場で開催された「ドームスーパーナイトレース(GIII)」はGI覇者の宿口陽一(37歳・埼玉=91期)がGIII初制覇を飾った。珍しいが、GIを先に6月高松宮記念杯で取り、GIIIはその後だったのだ。
決勝は宿口-阿部大樹(32歳・埼玉=94期)ー武藤龍生(30歳・埼玉=98期)という埼玉3人のラインで戦った。
それぞれが、それぞれを尊重する思いだった。阿部は「龍生との総意は陽一さんに…」の思いだったと明かした。作戦会議では、さまざまな流れを想定しつつ、宿口は「前を取って、多少遅ければ突っ張って」とラインでチャンスのある形を模索していた。山田諒(22歳・岐阜=113期)が切った上と、単騎の伊藤成紀(39歳・大阪=90期)がドカーンと大ガマシ。この仕掛けは予想していたそうだが、だいぶ前は遠い。
山田としては「最高の展開」。加速していくが、その外を宿口が伸び切った。「後ろに2人いたんで」と強引にでもの仕掛けだった。踏み始めは1角、そして1センターからは気持ち一つだったろう。
山田が2着で、阿部が3着。阿部は「追い込みとしては龍生の方が断然上なのに前を任せてくれた」。武藤としても前2人を信じるだけ、というレースだった。宿口が責任を果たすカッコいいV! ということで話をまとめるにはもったいない、武骨な男たちの戦いに★3つ。
すごいで賞=★★★☆☆(星3つ)