2021/10/19(火) 18:00 0 6
東京スポーツの前田睦生記者がレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」。今回はドームスーパーナイトレースから感動の好プレーを紹介! 前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。
前橋競輪場で開催された「ドームスーパーナイトレース(GIII)」のガールズケイリン決勝には「まえばしめぐみカップ」の名前が付いていた。久米詩(22歳・静岡=116期)の逃げ切り勝ちだった。優勝後のインタビューで「初心に帰ることができた」とシリーズを振り返った。
「開き直らないといけないのに、開き直り切れない」
決勝までの3走では、何か自分自身に対する自信が持てなかった。“レースに挑む覚悟”が全身に満ちない。ただ時折、空を眺めるとボン・ジョヴィの「It’s My Life」のイントロが流れてくるようだった。「デー、デン! テレテ、テン、テン…」。忘れていた何かを決勝にぶつけた。「This ain’t a song for the broken-hearted」
果敢に攻める。半端に叩かれるようではなく、自分のペースに持ち込んで勝負。競輪選手養成所で教官を務めている父・康徳さん(引退=70期)が出してくれたセッティングを信じて…。「お父さん、ありがとう! 」。
繊細なように見えるが、「私、実は鈍感で、自分で出したセッティングとか大体ダメなんです! (笑)」。家族でつかみ取った優勝に★4つ。
すごいで賞=★★★★☆(星4つ)