2021/10/11(月) 09:45 0 1
千葉の「TIPSTAR DOME CHIBA」で開催中の「PIST6 Championship(ピストシックス チャンピオンシップ)」「JAPAN HEROES」ラウンド2。10日6Rを勝利した坂本亮馬に話を聞いた。
PIST6では出走表の車番とスタート時の枠番が違うのが大きな特徴。スタートの枠番は出走の約15分前に抽選で決まる仕組みとなっており、そこから選手はレースの組み立てを考えているそうだ。しかも最初の1周はそのスタート枠番順に並んで走らないといけない。
例えば、6番車の選手がスタート枠番の抽選で1番を引くと、その6番車の選手の初周は1枠からスタートしまずは隊列の先頭を走る事になる。
2日目の6R・順位決定戦Bに出走した坂本は出走表では1番車だったが、スタート枠順の抽選でも1番。結果は前受けからそのまま突っ張り、会心の逃げ切りを披露。
坂本は「自分の単勝オッズが1.0倍だったから焦っちゃいましたよ。顔が青ざめていたと思います。マジ、心臓に悪い。とりあえず後方になったら捲れないしっていう一心。脚的に2周は保たないけど、誤魔化し誤魔化しですよ。それにラインを組む訳じゃないけど、結果的に自分の後ろに同県の渡辺さん、金野さんの後ろに宮倉さんで福岡と千葉のライン戦みたいな感じで普通の競輪をやったみたいになったから何とかなった」と振り返りながらレースを分析。
更に逃げ切りについて尋ねると「何年か前の前橋F1以来だったと思う。大塚(健一郎)さんを連れて逃げ切ったような気がするくらい。そんな感じだから逃げ切りの記憶なんてもう無いに等しいですよ。いやー、カカってないから重かった」とヘトヘトの表情で返答。
記者が「10年くらい前は神奈川の記念を自力で勝ちまくっていたじゃないですか」と話題を振ると「ちゃんとした自力屋の頃もありましたね。今の若い子なんて、そんな俺を知らないでしょ。でも、あの頃の感覚を今思い出しましたよ。こういうケイリンも面白いですね。それに強制的に自力を出さないと勝ちにいけないから、良い練習にもなる。毎回呼んでもらいたいくらいですよ」とまんざらでもない様子。
先週の第1回開催でも伊勢崎彰大や高橋昇平といった追い込み選手が自力を出して勝っていただけに、普段は見られない選手の戦法も見られる上に選手自身にとっても従来の競輪への応用という意味で波及効果もありそう。(アオケイ・渡辺記者)