2021/09/28(火) 10:00 0 1
昨年12月30日の最終戦で失格した影響で今期はA級に甘んじている上原龍だが、降級後は格上らしい安定した成績を残している。上原といえば、自力の番組ではまくり・先行・さばきを使い分け、目標がいる時はラインを固めて仕事をする文字通りの自在タイプだ。
活きの良い若手が多いA級では番手回りの番組が増えるかと思いきや、今期は大半がラインの先頭で戦う自力戦。そこで結果を出したことによって“逃3捲7”と“自力選手”のような数字になってきたため、近況は自力の番組の割合がさらに増えてきた。
この状況に「もちろん誰もいなければ自分でやりますし、そのための準備はしています。でも…。本当は目標がいれば良いな、っていつも思ってます(笑)」と本音を漏らした。
そんな上原は初日、圧巻のまくりで後続をちぎり快勝。幸先のいいスタートを切った。そしてレース後、準決勝の番組を見てさらに表情が緩んだ。
「鈴木玄人にいけるんですね。自力の番組を覚悟していたし目標がいるのはうれしいです」
地元の格上選手に任された鈴木は「メチャクチャ頑張ります!!」と張り切っていたが、上原は冷静に「そんな頑張らないで、普通に走ってくれればいいよ(笑)」とピシャリ。「強いのは知っているし、自分の得意な戦法で好きなように走ってほしい。その方が自ずといい結果になるはず。自分はまず離れないようにしっかり付いていきます」と優しい言葉をかけたが、これを聞いて鈴木が俄然ヤル気になったのは言うまでもない。28日の準決8Rは、上原がしっかり人気に応えてくれるはずだ。(netkeirin特派員)