2021/09/27(月) 19:00 0 2
ーー近況は2場所連続で優出。今回も初日1着スタートで昇り調子ですね。
「全然ですよ。僕の成績は番組さんと前後のラインのお陰。初日は前の島川が強かった。後ろを気遣って上の方から仕掛けてくれたし島川サマサマですよ。慌てず落ち着いて下げていたのは、自信があるんでしょう。心強い。僕も仕事しようと挑んでたのに何もさせてくれなかった。フリフリ準備してたのになぁ(笑)」
ーー湊選手は久留米の決勝戦では4番手を固めていましたが、競輪で一番大切にしているのは“ライン”だということでしょうか?
「もちろん。それしかないでしょ。競輪で一番大切なのは“ライン”。優勝よりラインです。前で頑張ってくれる、後ろを固めてくれる選手が居るから強いラインに対抗できる。自分一人じゃどうにもならない。特に久留米の決勝は久米康平-阿竹智史-久米良-僕の並び。点数順だったんですけど、徳島は結束力が強いんです。」
ーー“ライン”を大事にする湊選手だから足場の無い時に任されれば頑張るんですね。
「そう。そういう場合は1着を狙う競走っていうのが大前提にあるんで自分の勝ちも意識するけど、後ろに付いてくれる人にもチャンスがあるようにっていうことも同じくらい大事にしています。後ろに付いてくれている選手にも家族がいたり、生活が懸かっているのを任せてもらっているんですから。当然ですよ。」
この内容で読者の皆さんも湊聖二がどういう選手なのかが分かると思う。“優勝したい”“賞金を稼ぎたい”という私利私欲を抑え、ライン競走に徹しているのだ。
自分が与えられたポジションの仕事をきっちりこなす。だからこそ自力選手からも他のマーク屋からも、信頼が厚い。(アオケイ・梅田浩行記者)