2025/04/22(火) 18:00 0 0
4月25日、岐阜競輪場で開幕する「オールガールズクラシック(GI)」。ラインのない個人戦で行われるガールズケイリンは、展開の読み方が大きく異なります。
今回は、2025年4月21日にウマい車券デビューを果たした元競輪選手・中川武志が、グレードごとの特徴を踏まえつつ“狙うべき買い目”を紹介。ガールズ特有の戦法や仮想ラインの考え方など、予想のヒントが満載です。読み終えたころには、ガールズケイリンがもっと面白く、そして勝ちやすくなっているはず!
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男子のレースは「ライン戦」ですので、ラインの先頭にいる自力型選手の評価から、そこに続くマーク選手がどういった行動に出るかを予想していきます。しかし、ガールズケイリンは個々の戦い。選手それぞれが自分の得意パターンやレベルに合わせて作戦を立てて挑んでいるのが特徴です。
注目すべき点は、各選手の分析の仕方。ポイントとなるのは以下の3つです。
・自力の評価
・併走の上手さ
・スタート時の位置取り
基本的には、これらの情報をもとに自分の中で「ライン」をイメージし、レースの展開を予想・推理していきます。ただし、自力タイプの1番選手にマークタイプの2番選手がつき、自力タイプの4番手選手にマークタイプの5番手選手がつくーーというような予想を立てたとしても、その逆のパターンも想定しておくことが大切です。
つまり、
【①② ④⑤】という並びだけでなく、
【①⑤ ④②】という展開も考えておく必要があるということです。
ガールズケイリンでの先行の主流は「かまし」です。
前に出たあと、流す選手と、そのまま踏み続ける選手がいます。この違いによって、前受けの選手が飛びつけるかどうかを予想することができます。
ガールズケイリンでは「抑え先行」を得意とする選手は、ほとんどいません。最もそれに近い走りをするのは三重の伊藤優里選手ですが、彼女も「かまされて飛びつく」ことを第一の選択としています。前に出る動きは、ほとんどが「イン切り」で、放置された場合に先行することもありますが、それを得意としている選手はいません。
一方で、「前受け」を得意とする選手はいます。
代表的なのが、東京の石井貴子選手や熊谷芽緯選手。相手の“かまし”にタイミングを合わせるのが非常に上手な選手です。
ガールズケイリンでは「かまし」が主流と前述しましたが、仕掛けのポイントは400バンクでも333バンクでも、「打鐘4コーナー」から動く選手が多いです。そのため、前でかましを合わせるタイプの選手は、距離が短くなる333バンクではより有利になります。
ガールズケイリンでは競りができないため、マークする際に内と外、どちらに位置するかは重要です。目標とした選手が「かまし」や「まくり」に構えた場合、外の方が有利です。外併走は比較的対応できますが、内にいる場合は、前の選手に差し込まれて遅れるケースもあります。
また、レースのグレードや相手関係によって、「自力」と「マーク」を使い分ける選手が多く見られます。
・普通開催では予選はマーク、一般戦では自力。
・または、予選は自力で決勝はマーク。
・その逆で、予選はマーク、決勝は積極的にかます選手もいます。
これらは過去のレース内容や傾向から、ある程度推理することが可能です。
「普通開催では自力、ビッグレースではマーク」というスタイルの選手もいますが、ビッグレースでは相手のレベルが高く、初手はマーク策でも、流れの中で自力に転じるケースも多くあります。
反対に、ビッグレースで積極策に出る選手もいますが、ここではあえて具体名は控えます。本編をお楽しみに。
男子も同様ですが、インタビューやコメントは「相手も見ている」という意識を持って発信されることを忘れてはいけません。ガールズケイリンは個人戦であるため、その傾向がより強く出ます。
たまに「誰にマークする」とコメントする選手もいますが、それは非常に稀です。
私の記憶にある限りではーー
ガールズグランプリで「児玉碧衣マーク」とコメントした鈴木美教選手、
オールスター競輪で「佐藤水菜マーク」と話した日野未来選手、
この2例くらいでしょうか。
それではここからは、これらの視点をもとに、元競輪選手・中川武志が導き出した“狙うべき買い目”を公開します。展開をどう読むか、どこを押さえるかーー勝負のヒントをお届けします。