2025/03/11(火) 09:45 0 4
先行職人の増成富夫が大仕事をやってのけた。シリーズの開幕戦、1Rは54歳の増成、23歳の照井力斗、26歳の上野恭哉での3分戦。6番車の増成は勿論、第3ライン扱いだった。前受けの上野が照井を突っ張って緩めると、増成が打鐘手前から先制。上野が照井を気にしていると見るや、一気にペースを上げてグングンと3番手以降を引き離した。
「ジャンで見たら、後ろがかなり空いとった。ピタッと続かれた一本棒なら見ながらペースで踏むけど、あえて強めに踏んだ。一か八かだったね」
3番手の上野はあくまで照井を気にして、車間は開いたまま。最終BS付近から急激に詰めて射程圏内に入れて強襲したが、増成に8分の1車輪差届かずの2着。「油断したわけではないけど…。抜きに行く時にモタついた。増成さんのペースで脚が削られていたんでしょうね」と、悔しさそうに振り返った。
レース直後の増成は「たまたまだよ!」と言いながらも笑いが止まらない。前節の最終日に続く白星は通算663勝目。初日の1着はチャレンジ時代だった昨年6月の青森以来だ。イキのいい若手2人を相手に、“これぞ増成富夫”の走りを見せてくれた。
「ヤング2人が意識し合ってくれたからね。本当にたまたま。オジサンを気持ち良くさせてくれたよ。まぁ最近は日頃、悪いことをなにもやってないからなぁ」
3連単の配当が16万円を超えると聞くと「あははは」と、顔をくしゃくしゃにした。
「2日目からは厳しいだろうね。7、7(着)しないように」
準決勝は、前回の最終日に1着を獲らせてもらった戸田康平の番手回り。再び驚かせる結果もあるかもしれない。(netkeirin特派員)