2010年の別府競輪開設60周年記念、当時は福島籍で25歳だった鈴木謙太郎が逃げ切り4連発で完全優勝。GIII初優勝を達成した。その鈴木も茨城に移籍し、40歳になった。

「もう15年ですか。懐かしいですね。あの頃は何もしなくても勝てていた。東日本大震災からですかね、1か月くらい練習できない時期があって、反応とか乗り方とか全部がわからなくなってしまった。今の気持ちで、あの頃を走ってみたい。今はいろいろと考えられるようになったので」

　当時は競走得点も115点あった。翌年の名古屋ダービーで決勝進出し、GI優勝も視界に入ってきたところの数日後の3月11日、東日本大震災が起こった。

　23年は1年間、そして24年後期から再びA級暮らしを強いられているが、近況は6節で4Vと復調ムード。「1月に急激に体重が落ちた。7キロ落ちて2キロ戻った。その辺が不安」と苦笑いするが、「落ち始めていた」前回の地元戦を優勝しており、そこまで心配する必要はないか。思い出のバンクで激走に期待だ。(netkeirin特派員)