太田はデビュー当時からナショナルで活動していたため、レースを走る機会も少ない。500バンク自体が全部で3場と少ないので仕方がないが、地元でもある大宮は今回が初となる。

「2月に引っ越し予定だけど、ここ1週間は大宮のバンクに入って練習をしてきました。地元3割増しってよく聞くけど、大宮は友達がいっぱいいるし、応援に来てくれるみたい。それは張り切っちゃうなって(笑顔)。いいところを見せられるように頑張りたい」と初めてのホームバンクでのレースに喜びの表情を見せていた。

　そんな太田は直前の松山決勝では内に詰まってしまい5着となってしまったが、「コラムでも書いたけど、前回の松山で過度牽制を2回してしまったので、今はリーチが掛かっている(過度牽制を月に3回やってしまうとお寺行きになってしまうそうだ)。なので、今回は前を取らないといけない可能性もある。前回の決勝みたいになる想定も考えて、突っ張れるような練習もしてきました」と少々シビアな表情を浮かべながらも気合の入った様子だった。

　昨年、ナショナルの活動に終止符を打って、競輪一本へ専念している太田。『今年こそグランプリへ』の気持ちは強く持っているし、賞金争いは年々し烈を極めている。決勝は仲澤春香との一騎打ちとなりそうだが、まずは気持ちを切り替えて地元の大宮でまずは完全優勝を狙う。(アオケイ・宮本記者)