2021/08/31(火) 12:00 0 7
近年まれに見るスーパーGIIIの様相。競技を卒業して競輪一本に掛ける脇本雄太と新田祐大が二大巨頭。これに松浦悠士と佐藤慎太郎がいて豪華なS班のラインナップ。和田健太郎は負傷欠場になったが、これだけで十分過ぎる。
主役は、もちろん脇本雄太だ。記念競輪だが、近畿地区のレースは普段からモチベーションが高い。尊敬する村上兄弟や稲垣裕之の地元勢の為に、当然、ひと肌ぬぐ。疲れの残るオールスターでも好タイムを連発して、決勝では古性優作とワンツー。3割、4割の状態でも、GIの決勝であの走り。リフレッシュした今大会なら、軽くバンクレコードも更新してV最短だ。
松戸記念では競技から漢字の競輪にシフトする走りを魅せた新田。小回りバンクと言う事を考慮して早めに行っただけでなく“ラインを尊重”する走りに目覚めたのかも。この辺りは、今節もタッグを組む佐藤慎太郎が、細かく慎太郎先生本人のコラムで分析している。
今後、新田やワッキーとの対戦がカギを握る松浦。クレバーな走りだけでなく、松戸記念の優勝の様に長い距離を踏める。スピードプラス頭脳で、上手く立ち回りたい。
この大会は、ほぼ地元勢の牙城。昨年は山田英明の優勝だったが、村上義弘が4回、博幸が2回、稲垣裕之が2回、藤木裕が1回優勝している。近畿勢が大挙、決勝進出しそうで、ワッキーの後ろを誰が回るか、これも注目される。長い伝説の話し合いがあれば、これはこれで記者として面白くなる。
関東は追加斡旋の眞杉匠と小林泰正が中心。この2人は平原康多が不在の方が、ファンとしては残念だが結果を残している。
南関は大石剣士に内藤秀久とマーカー宣言した田中晴基がアシスト役。中部は坂口晃輔が点数を持っているが目標が心細い。中四国の大物のマーク選手は不在で松浦には地味だが池田憲昭がマーク策。九州は穴をあけるとすればトリッキーな瓜生崇智ぐらいだ。2班もめぼしい若手機動型が不在で、一次予選、二次予選と堅いレースになりそうだ。