120期の朝は早い。両選手に練習日のスケジュールを書いてもらうと、本多は5時半起き、濱野は5時起き！ 一方で休日はたっぷり睡眠をとっているようで…。

濱野咲：休む時は休むって感じですね。ごろごろしてお散歩して。
本多優：ほとんど動きません。ご飯食べるのも忘れているくらい(笑)。

　練習日のスケジュールには、わずかながら「自由時間」があるらしい。何をして過ごすのか聞いてみると、意外な答えが！

濱野：毛を抜いたりとか。
本多：私も(笑)。

ーーそんなこと記事に書いていいんですか⁉ (笑)

濱野：はい(笑)。養成所でも流行ってたよね？
本多：うん(笑)。みんなやってた。

ーーそれは空気抵抗を気にして…ということではなく？

濱野：関係ないです(笑)。まゆ毛を整えたりとか、ボディケアみたいな感じです。暇を極めるとそこに行き着くんですよ(笑)。

　1年間の養成所生活は携帯電話の持ち込み不可など、厳しい環境で知られている。ガラケーを知らないZ世代は、スマホのない環境で「毛抜き」片手に束の間の自由時間を過ごしていたようだ。

　養成所に入るまで、自転車競技の経験がなかった2人。入所した当初に感じた難しさをこう振り返る。

本多：まず並走が難しかったです。
濱野：確かに。人と並んで走るっていうのが恐怖。
本多：乗るだけでも怖いのに、一列で走ると「やばいやばい」ってなっちゃう。

ーーどれくらいで怖さはなくなりましたか？

濱野：今も怖いですよ。怖いよ〜。
本多：怖いよ〜…。
濱野：私、落車したんですけど…。すごかったよね、傷が深くて。
本多：うん…。
濱野：ハチの巣みたいな傷で。そのときは「こんなケガするのは辛いな」って思ったんですけど、もう今さらやめられないですね。

　初めて乗るブレーキのない自転車。落車も珍しいことではなく、「怖い」と思うのは当然だろう。ケガの話は聞くだけでも痛々しいが、語りぶりから濱野の強い覚悟が感じられる。

　養成所を卒業してからは、シビアな「勝負の世界」に触れたと話す2人。厳しい環境に身を置くなかで“自分を奮い立たせる一曲”はあるか聞いてみた。

濱野：UVERworldの「AS ONE」。いつも練習の時に聞いてるんですけど、卍(まんじ)です。

ーーま、まんじ!?

濱野：卍です(笑)。もうやる気アップです！

ーーなるほど！(笑) 本多さんはどうですか？

濱野：あれでいいじゃん。BTSのナッツでいいじゃん。
本多：Butterだよ(笑)。BTSが好きなんですよ。Butterはテンション上がります。

　19歳らしい飾らない一面を見せてくれた2人だが、もちろんアスリートとしての野心も持っている。将来、スター選手になったら何がしたいか想像してもらった。

本多：お金は欲しいです(笑)。いい生活がしたい。
濱野：お金がね(笑)。

ーーもし有り余るほどのお金があったら、何に使いたいですか？

濱野：肉が食いて〜。(笑)
本多：肉が食いて〜〜。(笑)
2人：(爆笑)

　先日、バラエティ番組で児玉碧衣が豪勢な暮らしぶりを披露して話題になったばかり。ガールズケイリン選手は、1000万円以上する高級車に乗ることも、ゲームに課金しまくる(!?)ことも叶う、夢のあるシゴトだ。
　弱冠19歳、可能性にあふれた彼女たち。将来はたくさん稼いで、豊かな暮らしと美味しいお肉を飽きるほど味わってもらいたい！

　※制作スタッフ全員がPCR検査陰性を確認し、マスクおよびフェイスシールド着用の上、取材・撮影を行いました。