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【KEIRINグランプリ2024】二度あることは三度ある!? 過去2回の静岡開催はいずれも近畿所属選手が優勝

2024/12/10(火) 12:00 0 58

毎年12月30日に実施される競輪界最大のレースKEIRINグランプリ。年間を通して6度あるGIシリーズの優勝者と獲得賞金上位者の計9名に出場資格が与えられ、その年の「顔」として選出されるトップ9が激突する。優勝賞金は1億4000万円(副賞含む)、すべての開催を含めて最高設定となっており、「GP」の格付は頂点に位置している。今回はKEIRINグランプリ2024を前に出場選手のメンバー構成や獲得タイトル、静岡競輪の特徴などを整理する。(構成:netkeirin編集部)

KEIRINグランプリは最高峰の一戦

昨年の立川競輪KEIRINグランプリ2023」の様子(撮影:北山宏一)

 本題に入る前に、毎年新しいファンにも注目される開催につき、「KEIRINグランプリとは?」について簡単に触れておきたい。通常のグレードレースは数日かけて勝ち上がり戦を行い、決勝戦で優勝選手が決まるが、KEIRINグランプリは一発勝負である。

 11月、小倉競輪祭終了後に出場選手が確定し、12月中旬に車番や並びの発表会見が行われ、大晦日前日の30日に本番という流れで行われ、約1か月ものあいだ確定したメンバーを眺めながら並びを予想したりレース展開を予想したり、ファンも「予想」に多くの時間を使うことが可能であり、大きな特徴のひとつとなっている。

 競馬なら「有馬記念」、ボートなら「賞金王決定戦」、オートなら「スーパースター王座決定戦」といった感じだろうか。ファンにとっても“1年の締めくくり”になるような最高峰かつ特別感のある開催となっている。なお、KEIRINグランプリの優勝選手は翌年1年間はチャンピオンユニフォームを着用し、すべての出場レースで1番車が与えられる。一発勝負とはいえ、来年1年間にも影響のある一戦なのだ。

2024年のGIタイトル獲得者は5名、ダービー準Vの出場確率は70%越え

 今年は5名の選手がGIタイトルを獲得して出場権利を獲得している。各選手の獲得タイトルは以下の通り。

選手名獲得タイトル
郡司浩平全日本選抜競輪
平原康多日本選手権競輪
北井佑季高松宮記念杯競輪
古性優作オールスター競輪
寛仁親王牌
脇本雄太競輪祭

 高松宮記念杯で北井佑季がGI初制覇を成し遂げ、キャリア初となるグランプリへの切符を手に入れた。

高松宮記念杯を制した北井佑季はグランプリ初出場(撮影:北山宏一)

 今年は古性優作オールスター競輪と寛仁親王牌と2つのGIを制しているので、賞金ランキングでの出場枠は4枠であった。4名の賞金を大きく積み上げた主要戦績を以下の通り。

選手名特別競輪における主要戦績
眞杉匠サマーナイトフェスティバル優勝
共同通信社杯優勝
オールスター競輪決勝進出
清水裕友全日本選抜競輪準優勝
ウィナーズカップ3位
日本選手権競輪決勝進出
新山響平全日本選抜競輪決勝進出
高松宮記念杯競輪決勝進出
オールスター競輪3位
寛仁親王牌決勝進出
岩本俊介日本選手権競輪準優勝

 眞杉匠はGIIグレードを2つ制しており、清水裕友はGI準優勝のほかGIIで3位の成績を刻んでいる。新山響平は4つのGIで決勝進出を果たし、オールスター競輪では3位、岩本俊介日本選手権競輪(ダービー)で準優勝している。ダービーは高額賞金が設定されており、過去のグランプリ出場選手を分析すると、日本選手権競輪の準優勝選手の70%超がグランプリの出場権利を獲得している。

初出場となる岩本俊介、ダービー準優勝で大きく賞金を積み上げた(撮影:北山宏一)

出場回数が1番多いのは平原康多、2020年以降の“初出場初優勝”は50%

 続いて出場回数を見ておきたい。今年の出場メンバーの中で最も出場回数が多いのは14回目を数える平原康多。昨年は出場していないため連続出場ではないが、2年ぶりにグランプリの舞台へ戻り、二桁出場の貫禄を見せる。次いで6回目の出場は脇本雄太清水裕友の2名、郡司浩平は5回目の出場である。

 昨年は3つのGIを、今年は2つのGIを制している“輪界最強”の呼び声高い古性優作は4年連続4回目の出場、次いで新山響平が3年連続3回目となっている。昨年2つのGIタイトルを手中におさめて初出場した眞杉匠は連続出場で2回目のグランプリ。北井佑季岩本俊介の2名が初出場となっている。余談だが、直近2020年からの4開催のうち2開催が初出場・初優勝である(2020年・和田健太郎、2021年・古性優作)。

 この9名の中で過去のグランプリで優勝経験があるのが古性優作脇本雄太の近畿コンビである。古性優作は今年の決戦の地・静岡競輪で開催されたKEIRINグランプリ2021を単騎で走り優勝。脇本雄太平塚競輪で開催されたKEIRINグランプリ2022で優勝、なおこの時に連係した古性優作は準優勝である。グランプリの経験値は平原康多、実績値は近畿コンビといったところだろうか。

KEIRINグランプリ2024の出場メンバーの中で最多出場回数を誇る平原康多(photo by Shimajoe)

過去2回の開催はいずれも近畿所属選手が優勝、バンクは「逃げ」決まりにくい

 決戦の地となる静岡競輪では今回のグランプリ開催が3回目。初開催では三谷竜生が優勝しており、2回目の2021年では前述のとおり古性優作が優勝している。いずれも近畿地区所属の選手である。「二度あることは三度ある」になるのか、ならないのか。これも楽しみな要素である。

過去2度のKEIRINグランプリ静岡開催では古性優作(左)、三谷竜生が優勝

逃げ捲り差しマーク
1着23%36%41%
2着14%16%27%43%

 KEIRINグランプリは一発勝負であり、勝ち上がり戦を含めた蓄積データとはすんなり比較できない部分はあるが、直線が長めということもあり、捲り・差しが決まりやすく、逃げが決まりにくいといったバンク特徴はデータ傾向に出ている。また今年、静岡競輪は本場開催を休止してリニューアル工事をしており、競走路も大規模改修が行われた。KEIRINグランプリシリーズ期間中の選手のバンクに対する所感コメントなどはできるだけキャッチして予想に役立てたいところだ。

 netkeirinでは今年も総力をあげてグランプリを特集していく。並びが発表される記者会見から静岡競輪のグルメ情報や各種観覧情報、また歴代優勝者なども網羅していく。サイト内のまとめページや特集ページをご活用いただき、グランプリ本番まで存分に楽しんでいただきたい。

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