初日は前受けから押さえに来た菊池翔を強引に突っ張り切り、更に後続をも振り切っての逃げ切りゴール。しかも、A級1・2班戦とS級戦を見ても、長谷川だけが逃げ切りを決めたのだ。

　そんな長谷川は来期にS級デビューを控えている。

「S級に向けて今回から新車を使います。スピードが早いS級の走りを想定して、それに対応できるようなイメージのフレームです。練習では1か月くらい乗っているけど、感じはいい」と前検日に話してくれていた。

　実際にレースで走ってみた感想を聞くと「モガいた感じは凄くよかったですね。凄く合っているんだと思います」と満面の笑みで応えていた。

『先行泣かせ』と言われる大宮バンク。初日特選は決して楽なレースではなかったし、強引に突っ張って脚を使ったはずなのに押し切れるのはさすがだ。

　準決勝は初日に3番手を回って2着に伸びた田村真広。

「長谷川君が強い。4月の小田原で連係したけど、その時は千切れた(苦笑)。気を引き締め直さないと」と既に気合が入っていた。

　初対戦でもある123期の内山慧大に自在戦で挑む花田将司との3分戦だが、まずはパワー溢れる走りで準決勝突破を目指す。(アオケイ・宮本記者)