ここ松阪をホームバンクとする谷口明正は今大会に強い思いで臨んでおり、準決進出をかけた二予は上杉嘉槻-岡崎智哉の3番手回りから勝ち上がりを目指した。レースは上杉がカマシにいくも伊東翔貴に突っ張られる苦しい展開に。

　降りて3番手を確保した岡崎が上杉を迎え入れる姿勢を見せたが、スピード差があったため上杉は岡崎の前にはいけず。すると谷口は上杉を迎え入れ岡崎-上杉-谷口で最終ホームを通過した。

「気づいたら後ろに上杉がいたので、自分が前々に踏めばみんなにチャンスがあるかも」と岡崎が2角過ぎからまくるも、上杉がこの仕掛けに付いていけず、共倒れに終わった谷口は二予敗退となってしまった。

「いや〜、もったいなかったですね。みんなから『人が好すぎ』と言われました。上杉君が入ろうとしていたし、迎え入れて上杉君が岡崎君に付いていければライン3人で勝ち上がれるかも、って一瞬よぎったんです。普段からお世話にもなっているので。でも甘いですよね…(苦笑)。離れる感じはなかったし、そのまま岡崎君に付いていたら権利は取れていた気がします。まあでも自分らしいといえば自分らしいですよね(苦笑)。余裕を持って戦えているし状態自体は問題ない。あと2日あるので最後までしっかり頑張ります」

　残り2日となった地元GIIIで"好い人"が恵まれることを祈りたい。(netkeirin特派員)