2024/10/19(土) 19:00 0 6
弥彦競輪「寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(GI)」は19日に3日目を迎えた。7RのS級特選で1着の嘉永泰斗に話を聞いた。
斬って斬っての展開からジャンすぎに叩いた福永大智を、すかさず嘉永泰斗が叩いて先行。最終バックで捲る小松崎大地を井上昌己がけん制すると、5車落車のアクシデント(井上は斜行失格)。そのまま嘉永が押し切った。
「福永君が行ってスピードが緩かったので、構えずに行こうと。タイミングは悪くなかったと思うけど、バックではタレる感じがあったし(落車の)アクシデントがなければ着は良くなかった。状態も微妙な感じで…」と浮かない表情。
嘉永は歯がゆさを募らせる。
「レースだけじゃなくて練習の感触もイマイチ。原因が何かって分かれば良いけど、分からなくて。体なのか自転車なのか。少し時間がかかりそう。競輪祭に間に合えばいいですけど、今年いっぱいかかるかもしれない。時間をかけて少しずつ状態を上げていきたい」
手探りの状態ではあるが、突破口を求めて前を向く。
「負ける時は後方で何もできないまま終わっちゃうし、とりあえず仕掛けないと何も始まらないので」
その言葉の通り、落車のアクシデントがあったものの、前々に攻める姿勢が1着へと繋がった。
どんな選手だって、ずっと良いときばかりじゃない。ここ数年、ビッグレースでも奮闘し九州地区をけん引してきた嘉永。計り知れないプレッシャーや責任感を負うこともあっただろう。きっと、この壁を乗り越えて力強さを取り戻し、ド迫力あるレースを披露してくれるはずだ。(アオケイ・八角記者)