アプリ限定 2024/09/15(日) 20:10 0 23
宇都宮競輪「共同通信社杯競輪(GII)」はいよいよ16日に決勝戦を行う。発表された車番とコメントから、過去3年分のGII戦績と位置別データ、さらに今回は500mバンクでの成績データを分析した。
▶︎決勝の出走表
まずは過去3年のGII決勝成績を比較してみよう。
S班からは前回覇者の深谷知広、地元の眞杉匠、GIオールスターでグランプリ出場を決めた古性優作の3名が決勝に駒を進めた。
過去3年のGII決勝成績
競輪選手名 | 回数 | 勝率 | 2連対率 | 3連対率 |
---|---|---|---|---|
眞杉匠 | 1 | 100% | 100% | 100% |
古性優作 | 4 | 0% | 25% | 25% |
郡司浩平 | 3 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
山崎賢人 | 0 | 0% | 0% | 0% |
南修二 | 1 | 0% | 0% | 0% |
恩田淳平 | 0 | 0% | 0% | 0% |
荒井崇博 | 1 | 0% | 0% | 0% |
北津留翼 | 0 | 0% | 0% | 0% |
深谷知広 | 3 | 33.3% | 33.3% | 66.7% |
過去3年でGII優勝があるのは3名。共同通信社杯連覇がかかる深谷と一昨年の覇者である郡司浩平、7月のサマーナイトフェスティバルでGII初Vを挙げた眞杉だ。3名とも過去3年で1度、GIIを制している。
意外にも古性はGII決勝での成績が振るっていない。過去3年でみると今年3月のウィナーズカップでの決勝2着が最高成績だ。
次に15日に発表されたコメントをもとに、各選手の位置別成績を表にまとめた。
決勝は四分戦。九州が3車で山崎賢人-北津留翼-荒井崇博。2車の関東は眞杉匠-恩田淳平、南関は郡司浩平-深谷知広、近畿は古性優作-南修二の並びとなった。
過去3年の位置別成績
競輪選手名 | 位置 | 勝率 | 2連対率 | 3連対率 |
---|---|---|---|---|
眞杉匠 | 先頭 | 30.7% | 51.5% | 63.2% |
古性優作 | 先頭 | 41.6% | 67.2% | 73.6% |
郡司浩平 | 先頭 | 46.4% | 65.6% | 73.5% |
山崎賢人 | 先頭 | 22.5% | 45% | 60% |
南修二 | 番手 | 24.7% | 48.8% | 62.3% |
恩田淳平 | 番手 | 24.8% | 45.3% | 58.4% |
荒井崇博 | 3番手 以降 | 21.1% | 42.1% | 57.9% |
北津留翼 | 番手 | 35.7% | 47.6% | 64.3% |
深谷知広 | 番手 | 63.2% | 71.1% | 73.7% |
南関コンビはすでにグランプリ出場を決めている郡司が前回り。賞金ランク13位の深谷は番手から連覇を狙う。もちろん、郡司には南関からひとりでも多くグランプリ出場者を出したい思いがあるだろう。実際にGI高松宮記念杯競輪では、果敢に先行し北井佑季の優勝に貢献した。
深谷の番手成績を見てみると勝率は6割超え。決勝メンバーの位置別成績のうちもっとも勝率、連対率が高く、位置別データでは本命といえそうだ。
一方で3車となった九州は、長崎コンビの間に北津留が入る形になった。二次予選で山崎、準決勝で北津留と連係し勝ち上がった荒井は「長崎とか福岡とか言っている場合じゃない」と言い、北津留は「甘えて賢人君の番手に行かせてもらう」と話している。
その北津留の番手成績は勝率35%と微妙な数字。3連対率こそ6割を超えているが、位置別成績データからは有利とはいえなそうだ。
今大会は500バンクの宇都宮ということで、過去3年の500mバンク(宇都宮・大宮・高知)での成績も見ていこう。調べてみると、かなり出走回数にバラつきがあることがわかった。
過去3年の500バンク成績
競輪選手名 | 回数 | 勝率 | 2連対率 | 3連対率 |
---|---|---|---|---|
眞杉匠 | 26 | 46.2% | 57.7% | 61.5% |
古性優作 | 14 | 21.4% | 71.4% | 85.7% |
郡司浩平 | 16 | 12.5% | 25% | 56.2% |
山崎賢人 | 6 | 33.3% | 50% | 66.7% |
南修二 | 10 | 10% | 20% | 40% |
恩田淳平 | 22 | 13.6% | 40.9% | 45.5% |
荒井崇博 | 15 | 20% | 33.3% | 46.7% |
北津留翼 | 10 | 30% | 40% | 60% |
深谷知広 | 31 | 29% | 45.2% | 64.5% |
500バンクでの成績を見ると、出走回数も多く成績もよいのが眞杉匠だ。23年5月の宇都宮記念では2日目から3連勝で優勝している(決勝は番手戦)。今大会も、二次予選では脇本雄太や清水裕友が散った“死の組”を4着ながら切り抜け、準決勝では早めの仕掛けで逃げ切り1着。地元ビッグ決勝に駒を進めている。
一方で心配なのが九州勢。山崎賢人は過去3年で500バンクを走ったのはわずか6回、北津留翼も10回と出走メンバーでは南修二と並んで出走回数が少ない。決勝は唯一の3車ラインとなったが、500バンクの攻略が鍵となりそうだ。
共同通信社杯競輪の優勝賞金は2700万円と高額で、前回覇者の深谷知広はこの賞金がグランプリ出場へ大きく寄与した。その深谷と地元S班の眞杉匠は熾烈な賞金争いの渦中にいる。なんとしてもここで大幅な積み増しを狙いたいところだろう。
競輪ファンの方はもちろんのこと、初心者の方もぜひ気になる選手から車券を買ってみてほしい。