2021/08/11(水) 12:00 0 0
東京スポーツの前田睦生記者がGP・GI・GII・GIII・FI・FIIのレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」!今回は選手生命をかけた大ケガから復活したあの選手の好プレーをピックアップ。前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。
8月8日、東京五輪閉幕の日。2010年バンクーバー冬季五輪にスピードスケート選手として出場した経験がある吉澤純平(36歳・茨城=101期)が奇跡のドラマを紡ぎ出した。
吉澤は4月、練習中に左アキレス腱を断裂という重傷を負ったばかりだった…。
任せた雨谷一樹(31歳・栃木=96期)が南関分断を図る。ただ、吉澤は雨谷に1車遅れて追走態勢となる。「もっと任せる形にしないと」と、ピッタリつけ切れなかったところは反省だったが、勝機を逃さず仕掛けた2角過ぎ。ちぎれたはずのアキレス腱に力を込め、まくりに行った。
“まだ4ヶ月程度だよ!? 大ケガから”。
今回の好プレーは、選手生命すら危ぶまれたケガから復帰し、勝負への思いを走りにぶつけた点にある。一般人なら歩くことすらままならないだろう。ポッコリと出た左のアキレス腱は…痛々しい。
吉澤より後ろにいた門田凌(27歳・愛媛=111期)は、吉澤が踏んでくれて「女神が現れた! 」と思ったそうだ。吉澤を追って、直線追い込めば優勝がある。と思っていたら「吉澤さんが強くて」。
女神は、よく見ると鬼だった…。
いつもニコニコ笑顔の純平は、鬼。恐るべき復活の優勝は、内容はまだまだということもあり★2つの評価とさせていただく。
すごいで賞=★★☆☆☆(星2つ)