2024/08/24(土) 10:00 0 4
小田原競輪場で24日から開催する「北条早雲杯争奪戦(GIII)」。平塚と小田原の場立ち予想屋「大津昌広」が今シリーズの展望と注目選手を紹介します。
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小田原競輪開設75周年記念「北条早雲杯争奪戦(GIII)」が、24〜27日の4日間の日程で開催されます。2023年は4月開催でしたが、今年は本来の真夏開催に戻り、「気魄一閃」と銘打った小田原競輪場通称「SENGOKUBANK小田原」での白熱した熱戦バトルに期待しましょう。
小田原バンクは他の競輪場のバンクに比べて大きな特徴が2つあります。
1つ目は、見なし直線36.1mで、「日本一直線の短いバンク」だと言うことと、2つ目は、バンクのカント(角度)が全国で前橋競輪場の次に立っている(急角度)と言うことです。その2つの特徴から、戦法的に先行が有利となり、先行でも捲りでも、最終3コーナーまでに出切っているラインで決まることが多くなります。
捲りはコーナーのカントが立っているので、3コーナーまでに出切るような捲りないと不発になりやすく、捲り追い込みは決まり辛くなります。追い込み選手は、直線が短いので、先行の番手以外は基本的に不利ですが、カントが立っているために最終2センター辺りは自力選手を含めて、皆外に膨らみやすいので、イン突くのが得意な選手が狙い目になります。
前回の「オールスター競輪(GI)」での落車の影響により、残念ながら松浦悠士選手が欠場となってしまいましたが、S班の脇本雄太選手、佐藤慎太郎選手を筆頭に、今年すでにGIタイトルを獲得している郡司浩平選手、北井佑季選手、先日のオールスター競輪での好走が記憶に新しい松井宏佑選手、和田真久留選手を擁する地元勢が、今回のシリーズリーダーになります。
小田原記念(北条早雲杯争奪戦)は、過去8年間で昨年を含め郡司選手が4回、和田選手、松井選手、深谷選手がそれぞれ1回、計7回優勝しており、圧倒的に地元勢が強く、今開催の地区別参加メンバーを見ても、例年以上にトップクラスの選手は、地元南関勢の層の厚さが目立ちます。さらにに南関勢にとっては地元開催の記念なので、前回の平塚オールスター以上に、番組も有利に組まれるはずで、今年も郡司選手を筆頭に、地元勢の中から優勝者が出る可能性が高くなると思います。
その地元勢の連覇にストップをかけられるのは脇本選手しかいないと思います。
なので、今回の小田原記念の戦いの構図はずばり「地元南関勢vs脇本」になると思います。脇本選手は、前回のオールスター競輪では決勝戦まで勝ち上がれませんでしたが、腰の不安もなくなり、逃げ切りのレースを含めて、いつも以上に積極的な競争を見せてくれました。今回の逃げ有利な小田原でも後方で捲りに構えることなく、13年前22歳の若き日に、62周年の小田原記念を逃げ切りで制したように、連日先行基本に強い脇本選手を見せてくれると思います。
慎太郎選手は、東北勢の自力の層が薄いので、苦戦を強いられそうですが、そこは誰にでも好かれる慎太郎選手の真骨頂。東北ラインの先行選手が居なくても、番手さえ空いていれば、地区関係なく、全ての自力選手に喜ばれて番手を回れる唯一無二の選手なので、「全日本ライン」の番手を回り、回るかぎりは番手の仕事もキッチリこなして、決勝戦まで勝ち上がってくれると思います。もしかすると決勝戦で、脇本ー慎太郎なんて夢のラインも実現するかもしれませんね。
見てみたいなー。
最後に今回自分が注目する先行選手と、追い込み選手を挙げておきたいと思います。
先行有利な小田原バンクで、期待する先行選手は、121期の新鋭、後藤大輝選手と山口多聞選手と岸田剛選手です。
3人ともに発展途上の選手で、S級での優勝もまだありませんが、持ち味の強地脚を生かして自分のペースで先行することが出来れば、この小田原では格上の選手でもそう簡単にには捲れないと思います。連日難敵を撃破して、準決勝目指して頑張って欲しいです。
追い込み選手では、先日のオールスター競輪で着以上に連日伸びの良かった柏野智典選手と、オールスター競輪の最終日にインを突いて大穴配当の立役者になった横山尚則選手をおすすめしたいです。
柏野選手も横山選手も、オールスター競輪時の直線の伸びを見れば好調なのは間違いなく、さらに2人ともにコースが空いた時にインを突くのが得意なので、小田原バンク攻略の狙い目になる追い込み選手の条件にも合致しています。
柏野選手と、横山選手が人気薄の番組だったり、ラインの3番手回りの時は、穴党のファンの方はぜひ狙ってみて下さい。