ドリームレースに選出されたメンバーを見ると、地元の郡司浩平が漏れたのは意外だったが、あとはだいたい予想通り。

　ファン投票1位は古性優作、2位は脇本雄太で、これも順当と言えば順当か。

　ただこの最強コンビがラインを組んでも「絶対」ではないのが競輪の面白いところで、脇本が自身のコラムで触れていたように、南関の大連係や五輪組のフレッシュなパワーは気になって仕方ない。　

　特に今の南関は戦力充実のイケイケ状態で、北井佑季、郡司浩平、深谷知広のトリプルエースに松井宏佑、和田真久留、岩本俊介などなど力のある選手が勢揃い。

　誰が前で誰が番手かはその時のメンバーによって変わってくるが、いずれにしても絶対エースの郡司が輪の中心にいるのは間違いない。

　今年に入って高いレベルで安定している清水裕友も優勝候補の1人。

　盟友の松浦悠士はなかなか波に乗れず苦しんでいるが、それでも、ちょっとずつ良くなっている。怪物パワーの犬伏湧也もこの2人とは何度も連係しており、いつも通り風を切るレースに徹する。また中四国一番の注目は何と言っても太田海也で、パリ五輪の悔しさをここでぶつけたい。

　昨年の覇者で大会連覇を狙う眞杉匠も当然ながら人気を集める。今年は良い時、悪い時の差がはっきりしていて取りこぼしも目立つが、7月の松戸サマーナイトの優勝で賞金ランクはグーンと上がった。また昨年の決勝で「暴走失格」となった吉田拓矢も今年にかける意気込みは相当なもの。

　兄貴分の平原康多とともに鉄壁の関東ラインを形成する。

　北日本はいつものように新山響平が前で頑張り佐藤慎太郎と守澤太志がしっかりサポート。五輪組の小原佑太も見せ場以上の走りでアピールする。

　中部は山口拳矢と浅井康太の二枚看板がオリオン賞からのスタート。成長している藤井侑吾も今のデキなら十分勝負になりそう。

　九州はエースの嘉永泰斗が欠場となったが、阿部将大が絶好調。ただの自力ではなく、自在っぽい走りもできるのがこの人の強味。あとは佐賀の山田兄弟や北津留翼、山崎賢人、荒井崇博が上位進出候補となる。

　前半3日間で行われる女子のオールスターは地元の佐藤水菜が中心。パリ五輪では思ったような結果を残せなかったが、日本のガールズケイリンでは抜けた存在と言えるし、強行スケジュールの中でもきっちり結果を出す。

　打倒サトミナの一番手は8年連続ファン投票1位の児玉碧衣。今年は山あり谷ありといった感じで苦しい時期もあったが、そんな中でもオールガールズクラシックを優勝してグランプリの切符を手にしたのは流石。

　また佐藤と同じくパリ五輪に出場した太田りゆも優勝を狙えるだけの選手で、自慢のスピードを存分に披露する。他では競争得点トップの坂口楓華や岸和田のパールカップを制した石井貴子にも注目したい。