2021/07/24(土) 19:00 0 1
富山競輪初日の不調の理由
2013年のGP覇者も寄る年波には勝てないのか、2日目はまさかの敗者戦の選抜回り。それでも目標の竹沢浩司が張られ不発となったが、底力発揮の突っ込みで1着奪取。
「ここに来る前に腰痛が出そうだったので入念にマッサージを受けてきたんですよ。ただ、それで体が緩み過ぎちゃっていて初日は全然力が入らない感じでしたね。それに比べたら2日目は筋肉に張りが戻ってきてだいぶマシになりましたよ」と初日よりも幾分、表情は明るくなっていた。
続けて「競輪の場合は1人で走る訳じゃないから、後ろが離れちゃうと前に迷惑をかけてしまう。だからしっかり調整して来ないといけないんですけどね。ただ競輪選手はオフがないから調整が難しい」。
“オフがない”競輪選手としての生き方
たしかに競輪の開催は365日どこかしらで行われているだけに、野球やサッカーの様に明確な休みの期間がない。その中でどのように体のメンテナンスを図るかが気になるところだったが、金子の答えは「欠場して自分でオフを作るしかないんでしょうけど、どの時期も何かの選考期間に該当してくるんですよ。だから休むと賞金や競走得点、それから出走本数をクリアできない怖れもあるので、選手をやっている限り一生走り続けるしかない」と過酷な現状を語ってくれた。
「選手は絶対に腰痛が出てくるけど、自分の年になってくるととにかく筋肉で腰を支えていくしかないので、毎日の練習の中で250キロ(バーベルの重さ)のデッドリフトっていうウエイトトレーニングで筋肉を維持しています」。その言葉通りにもう45才の金子だが、その体は無駄な脂肪なんてまったくなく相変わらずサイボーグのような肉体だった。(アオケイ・渡辺記者)