2024/07/06(土) 21:15 0 7
もしかしたら、一昨年の11月にボートレーサーとしてプロデビューしていたかもしれない。今回、本デビューを果たす伊澤茉那はボートレーサー養成所に131期として入所していた。
「公営競技の選手になりたかったんです。ちょうどボートレーサーの適性体重くらいだったのでボートレースの道に進もうと。でも、養成所で"なんか違うな"って」
中学校時代はソフトボール、高校では陸上部に所属し、やり投げでインターハイにも出場した。そんな伊澤は「瞬発力を生かしたい」と一念発起。ボートレース養成所の教官たちの引き止めにも心は揺らがず養成所を退所。翌年の試験で晴れてガールズケイリンへの道を歩み始めた。
「パワーを付けるために体重を12キロくらい増やしました。ルーキーシリーズは慣れるまでに時間がちょっとかかったけど、自分が動きたいようには動けた。何も出来ないっていうレースはなかったと思います」
ルーキーシリーズ2節目の函館で決勝進出。しかし、3節目の松山2走目で落車のアクシデント。左手首にひびが入って、本デビューを前に暗雲が漂った。
「ウエートでしばらく重い物とか持てなかったけど、もう大丈夫です。練習もバッチリ。誰かが動くのを待つんじゃなくて、自分から動けるように頑張りたい」
どうやら本デビューには万全の状態で臨めそうだ。目標とする選手には同県のGIウイナーの名前を挙げた。
「石井貴子さんです。松戸で一緒になった時は練習も一緒にさせてもらってます。レースで強いのもですが、練習の姿勢から見習うべきものが多いですね!」
今年のパールカップで復活のGI優勝を成し遂げた先輩が身近にいる。その背中を追いかけながら「一走一走、全力で頑張りたい」。回り道はしたが、夢だった公営競技のレーサーとして、いよいよ本デビューする。(netkeirin特派員)