2024/06/11(火) 20:30 0 2
2011年の7月にデビューした32歳、100期の横内裕人。選手生活14年目に突入する7月から初のS級昇格が決まっている。
「なんとか(S級点を)取れましたね。やっとです。とにかく頑張るだけですね」
同じ練習グループで汗を流す渡部哲男が待っている舞台へようやく立てる。
「哲男さんだったり、上田学さんだったり。練習から本当にいい刺激を受けてます。来期に向けても、いろいろと考えながら練習しています」
地道な努力が実を結んだのが最大の理由だろう。しかし、それだけではないはず。これまで手が届かなかったS級を掴めたのは何か理由があったのだろうか。
「今思えば、練習の意識ですかね。もちろんちゃんと取り組んでたつもりだったけど、今までは練習のための練習になっちゃってた気がする。最近は競走のための練習が出来ている。あとは何年か前に同期で同学年の横山尚則と一緒に取手で練習させてもらう機会があったんです。そこでいい刺激を受けて、上を目指したいって思えた。それもターニングポイントだったのかな。先輩たちに言われていた事も〝こういうことだったんだな〟と自分なりに理解出来てきた」
今期は2期連続S級点確保は厳しそうなムード。
「今期は最初の方の成績が良くなかった。最近は自分の中では持ち直していて感触は悪くないですよ」
初日特選は逃げて4着。点数上位の三浦貴大に捲られはしたが「風を切れたし、準決勝につながるレースが出来た」とムードは上々だ。
「家族の支えもですね。妻には家の事を任せっぱなし。本当にありがたいです。周りの人に支えてもらって今の自分がある。とにかく必死に頑張るだけです」
家では愛する妻と2人の子どもが横内を応援し、帰りを待っている。家族、先輩、同期、さまざまな人のサポートがあって掴んだ初S級。その前に少しでも勢いをつけて向かいところだ。(netkeirin特派員)