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【久留米競輪・ミッドナイト】引退危機に直面も自信ありげな竹元太志

2024/05/18(土) 10:30 0 1

久留米競輪場のミッドナイト「オッズパークのオズパ祭2杯(FII)」が17日、初日を開催。2Rのチャレンジ予選に出走した竹元太志に話を聞いた。

「自分で動いてみて、どのくらいの力になってるのか知りたいですね」と話す竹元太志

 今期も残すところ1か月半。7月からは124、125期が本デビューを果たす。ということは代謝制度にかかってバンクを去らなくてはならない選手たちも出てくる。生き残りをかけた戦いはこれからヒートアップしていくだろう。

 今回予備上がりで正選手になった地元の竹元太志はボーダーすれすれの位置。前々期が68.52、前期が69.23だが、今期がここまで64.86と低空飛行。予断を許さない状況になっている。初日は2Rに出走。年齢も期別も上の荘田竜斗に前を任せて、点数上位の松尾正人が3番手を固める布陣だった。レースは打鐘で前に出た野口修平を、荘田が打鐘3コーナーで一気にスパートして叩きに出た。ただ、竹元はこの動きに追い切れず4番手に入る。援軍を失った荘田は野口に使われる形になって最後は4着で準決勝進出を逃した。4番手にいた竹元はそのまま流れ込めば2日目は選抜戦に行ける(初日4、5着)ところだったが、最終2センターで外に持ち出して踏み込んだ。車は進まず6着で一般戦回りに。後ろの松尾は竹元が踏んだことでコースが見つかり3着まで突っ込んで準決勝行きを決めた。

 竹元は開口一番「もったいなかった〜」と振り返る。

「荘田さんがあそこまで男気のあるレースをしてくれるとは思ってなかった。自分に余裕がなかったですね。でも以前までだったら4番手になった時点でヒーヒーなってたと思う。いつものオレなら最後に外を踏めたりしないので」

 松尾からは「踏まなければ選抜に行けたはず。踏まなくて良かったのに」の言葉を投げかけられた。松尾がいなくなると竹元は「以前に松尾さんの前で頑張ったことはある。でも松尾さんも点数的に余裕があるわけではない。それでも今回も前を回してくれた。前を回ってくれてあぁいう競走をしてくれた荘田さんの気持ちも嬉しかったし、松尾さんの気持ちも嬉しかったんですよ」と笑った。引退の危機が迫っていてもラインの大切さを忘れていない。そんな走りだった。

「やるだけやってダメだったら仕方ないので。とにかく今期が悪すぎた。最近は弟の健竜や、田中孝法さんたちが厳しい言葉をかけてくれて、練習につき合ってくれて、切れかけていた気持ちを奮い立たせてくれている。その成果なのか、道中は余裕があった。だから最後に踏もうという気持ちが出たんでしょうね。今回は急な予備上がりだったので、実戦で出るのは次の佐世保からかなと思ってた。わずかな期間でも脚が上がってる感じがある。あとは自分で動いてみて、どのくらいの力になってるのか知りたいですね」

 2日目の一般戦は単騎戦。勝負どころでは思い切ったレースに出るかもしれない。

「デビューした頃はS級には上がれなかったけど、何も考えず勝てた。根拠なく勝ってた。だから負け続けたら戻し方がわからなくなっちゃいましたね。面白くもなくなるし。今は周りが戻そうとしてくれてる。結局は周りに恵まれてるってことですね。あと1か月半、なんとかなると思います。頑張りますよ」

 周囲のサポートのおかげで、どうやら気持ちは折れてない。少しずつ自信も回復してきたようだ。感謝の思いは結果で表すしかないだろう。(netkeirin特派員)

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