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グランプリ出場を懸けた賞金争いにも影響大! ケイリン女子部部長・二宮歩美が日本選手権競輪のポイントを解説

2024/04/29(月) 15:00 0 2

いよいよ30日、最高峰のGI「日本選手権競輪」がいわき平競輪場で開幕します。今回はキャスターとしても活躍し、netkeirinウマい車券でも予想を提供しているケイリン女子部の二宮歩美部長によるシリーズ展望をお届けします。

ケイリン女子部として活躍中の部長・二宮歩美

2年ぶり! いわき平の日本選手権競輪

 2年ぶりにいわき平競輪場日本選手権競輪(通称:ダービー)が戻ってくる!!!! 前回の開催時は私、ケイリン女子部部長の二宮歩美も初日と5日目に現地にてステージMCを担当させて頂きました。ちょうどコロナが5類に引き下がって最初のGIだったのですが、イベントMC自体が約2年振りと久々過ぎて、震えながら進行していたことを今でもよく覚えています。

 中継自体はコンスタントにキャスターとして進行していたのですが、同じ競輪の進行業務でもこんなに意識するところが違うものかと、まるで同じ自力でも先行と捲りくらい業務内容が異なるんだろうなと勝手に競輪に当てはめてみたり。

 中継キャスターの業務は長時間(約4〜7時間)を基本、同じペースで進行することがベースとなるのですが、これは競輪で例えると地脚をつけて一定のペースで長い距離を仕掛けて押し切るような感覚に近いのかな?と。それに対してステージMCは短い時間(約10〜15分)でいかに場内を盛り上げたまま押し切ることが出来るかがベースとなり、まるで残り半周から一気に仕掛けて主導権を握る捲りのようなイメージなのかな?と。

 オープニングのBGMが流れ、ステージに上がるまでに一気にテンションをトップスピードに乗せるような、お客様の前で開口1番から元気に登場し、主導権を握っていく業務をあまりにも長くやっていなかったので、感覚が鈍っていた印象があまりにも深く記憶に残っています…(苦笑)。

 ちなみに今回は開催中の5日目のみですが、見学やnetkeirinの取材を兼ねて、コロナ明け振り3〜4年振りに検車場のミックスゾーンに初めて立ち入る形となりそうなので、また新たな緊張感と業務内容に戸惑いそうな予感。自分がどこまで皆様にフレッシュな情報をお届け出来るか未知数ではございますが、そんな新たな私の一面も大きな心で見守っていただけると幸いです。

日本選手権競輪(通称:ダービー)とは…

2022年、いわき平日本選手権競輪決勝のワンシーン(Photo by Shimajoe)

 公式的な詳しいことはもうどこの記事でも正確に紹介されているので、ここではあえてざっくりとわかりやすく説明すると、ポイントは“賞金”かなと思います。出場する選手たちは選考期間中の“獲得賞金上位”から決まり、レースで得られる賞金も他のGIより高く設定されているんです、

 “賞金”はプロとして結果を指し示す大事な指標の一つになるだけに、同じGIの中でも最も価値が高いGIとして【ダービー王】の称号を手にしたいと言うトップ選手も少なくない。また賞金が高いからこそ、一戦一戦が重要になり、のちのち後半の賞金ランキングでも有利に働いてくるからこそ油断禁物。ましてや準優勝でも、ほぼグランプリ確定まで持っていけるほどの影響力を秘めた金額になっているイメージだけに、ここに懸ける選手の思いも一塩でしょう。

 6日間という長丁場でメンタル含めた持久力も必要になってくる大会ですが、どの選手もこの前半戦のうちに少しでも賞金を多く積み上げ、または優勝してグランプリへの切符を手にすることでのちのちの気持ちのゆとりへと繋げていきたいはずなんですよね。

いわき平競輪場のバンク特徴

いわき平“空中バンク”

 空中バンクとして知られているいわき平競輪場。400mですが、長い直線で先行よりも捲りや追い込み、ましてや3、4番手の選手でも最後までチャンスがあるイメージです。今開催もこの直線からがもうひと勝負となりそうでこの直線だけで凄まじいストーリーが誕生しそう。観戦する分には見応え感と満足度は高いのですが、車券を的中させるには強い忍耐力とメンタルが必要になってきそうw

 ちなみに空中バンクは内側から観戦するのがオススメ! レースにスピード感があり、まるで選手がそのまま空に羽ばたいてきそうな壮大な景色! 私が特におススメしたいのは、バックストレッチラインの内側! トップスピードに乗った臨場感溢れる選手の迫力と表情、ラスト半周の激戦がめちゃくちゃ近くで拝むことが出来るのはこのバンクだけ!

日本選手権競輪の注目選手

佐藤慎太郎選手『47歳、地元S級S班として日本選手権競輪に出場』

佐藤慎太郎(撮影:北山宏一)

 本人のコラムでも、「こんな最高の舞台が次いつあるかわからない」と語っているほど貴重な開催。なんと言っても2年前に地元で開催されたダービーで準優勝だった姿はいまだに目に焼きついていて離れない。先行する眞杉選手の3番手で最後は脇本選手が捲ってきて優勝したが、番手の古性選手を牽制しながら、内側から追い込んでくる守澤選手も締め込みながら、更に縦にも踏んで、いわき平バンクの直線を味方につけていた。今年は更にその上の優勝といけるか?

北井佑季選手『人間じゃなくなるくらい強くなった』

北井佑季(撮影:北山宏一)

 連係する選手が口にした言葉だが、まだデビューして丸3年だとは思えない最強さ。徹底先行型の中でも、今、1番強くて勢いがあると感じている選手。直線が長いが故に先行不利と言われているが、北井選手ならシリーズの中で1回は押し切ってくれるはず。

 今年は全日本選抜競輪、ウィナーズカップと決勝戦を外していない。自身の力でもそろそろ優勝までありそうな気配だし、すでに今年GIを優勝している郡司選手が決勝で上がってきたら間違いなく護衛に回って、2人でゴール前勝負出来るだけのポテンシャルを秘めていそう。

眞杉匠選手『関東を背負う新たなリーダーへ』

眞杉匠(写真提供:チャリ・ロト)

 去年のオールスターではラインの結束の強さでみんなの思いを一心に背負って、ここで決めないといけない勝負処でしっかりとGI初優勝したかと思いきや、今度は競輪祭を単騎の個の力で獲り、あれよとGIを2つも獲得した。

 勢いそのままで今年は更に飛躍していくと思った矢先にウィナーズでの落車。間に合うかが心配されたが、直前の西武園記念競輪で優勝し、状態は上がってきているとみて。ラインに貢献する長い仕掛けも出来るし、展開を見て捲り含めなんでも器用にでき、堂々としていて芯がしっかりしている印象。特別選抜予選スタートだけにまずは3着以内に入って、早くも準決勝フリーパスを手に入れたいところ。

 さて、間もなく始まるダービーinいわき平。最近では民間投票サイトや公式投票サイトの存在で若者や新規顧客も増えてきただけにGIとなると本場に新たなお客様もたくさん来場が期待されますが、私も少しでもわかりやすいレポート記事を投稿出来るように意識して望みますのでぜひ楽しみにしていてください!

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