前走の全日本選抜(GI・岐阜)でシリーズ2勝の桑原。GIでの勝ち星は2年前の同大会(取手)以来。昨年は9勝と年間勝利数が5年ぶりに二桁には届かなかったが、今年すでに4勝とリズムに乗れている。

　その全日本選抜を振り返り「僕もビックリって感じ。これといった手応えはないけど、二次予選で踏み上がっていくタイプの三谷(竜生)君の捲りを抜けたのが自分の中で少しは自信になったのかなって。最終日も(取鳥)雄吾が頑張ってくれたおかげですよ」とはにかんだ。

　17年にはS級S班に君臨し、若手の活躍が目覚ましい中国地区の精神的支柱を担うベテラン。桑原に改めて今年の目標を聞くと「清水との連係を決めること」と即座に答えた。「SSに復帰した清水は今、本当に強い。記念の準決勝ぐらいになると一緒に走る機会があるし、まずはしっかり付いていくことが最低条件」とSSに返り咲いた後輩の存在がモチベーションの源となっている。

「今年2人目の弟子がデビューする。藤井優希(ふじわらゆうき)です、よろしくお願いします。あと清水の初弟子も一緒、原田峻治(はらだしゅんじ)。峻治は清水と同い年で仕事を辞めて選手に転身。練習の様子を見ていても、清水は師匠としての自覚からか厳しかったですよ。また若い選手が増えるし、これからの山口が楽しみ」と締めくくった。(アオケイ・八角記者)