2024/02/06(火) 11:45 0 33
岐阜競輪「読売新聞社杯全日本選抜競輪(GI)」は、9日、初日を迎える。今節の見所は以下の通り。(町田洋一)
今年は年頭から大宮記念、和歌山記念、川崎記念、いわき平記念、静岡記念と終わったが、大きな地殻変動はない。S班の牙城は高く、ニュースターも現れていない。
現状、賞金もトップで大宮記念、静岡記念と制した清水裕友が、ぶっ飛ばしている。大宮記念の地元2段駆けは別として、静岡記念の郡司浩平・深谷知広の上を捲った事は素晴らしいとしか言いようがない。展開の助けもなかったし、力でねじ伏せるレースだった。一度、乗せてしまうと簡単に止まる男ではないし、このまま突っ走る予感もある。中四国は充実して、盟友・松浦悠士、犬伏湧也、町田太我、取鳥雄吾と他の地区からみれば、超羨ましい布陣だ。
近畿は古性優作が安定した走りを演じているが、脇本雄太の状態が心配。
大宮記念は体調不良で途中欠場、いわき平記念も落車負傷で、波に乗れていない。近畿のキーマンと呼ばれている寺崎浩平の覚醒が必要だし、若手の底上げがないと、古性優作が孤軍奮闘になってしまう。
いわき平記念では、初の4日間番手を経験した新田祐大が美酒を味わっている。新山響平と同乗なら心配ないが、自力でやる時が問題だろう。
郡司浩平と深谷知広は、前後の入れ替えができる様になったのが大きい。キッカケとなったのは昨年1月の大宮記念。郡司浩平に乗り深谷知広が優勝したが、あれがS班復帰の伏線になった気がする。
深谷知広はアスリートからヨコにも強い競輪選手になり、誰よりも、南関のラインの事を大切にしている。郡司浩平は、勝ち上がりの段階で前を残す事を優先して、昨年はそれがS班陥落の要因にもなった。技術的な面を更に磨くと、全部のGIを総ざらいする脚力はある。他にも北井佑季、松井宏佑もいて、南関は自力選手の宝庫だ。
地元山口拳矢は、最低でも決勝進出がノルマ。日本選手権の優勝以外、目立った活躍はないが、輪界のサラブレッドは持っている男に間違いはない。ショート捲りか、厳しいコース取りで活路を見いだしたい。
九州はビッグマウス・荒井崇博が絶好調。神輿を担ぐ、九州の若手の出来が良ければ、初のタイトルも可能。未来のスター、嘉永泰斗の役割は大きい。そして忘れてはいけないのが、誰からも愛されるキャラの北津留翼。
関東は眞杉匠が練習中の落車で鎖骨骨折明け。平原康多には往年の走りをやってもらいたいが、吉田拓矢、坂井洋、佐々木悠葵、小林泰正、森田優弥の頑張り次第だ。