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【全日本選抜競輪】選手との距離の近さが魅力の岐阜競輪場 あの池のヒミツや“アツアツ”人気グルメにも迫る!

2024/02/02(金) 18:00 0 30

2月9〜12日に今年最初のGIレース「令和6年能登半島地震復興支援競輪・第39回読売新聞社杯全日本選抜競輪」が開催される。その舞台となるのが、今回13年ぶりのGI開催となる岐阜競輪場。2022年から改修が行われた“新生”岐阜競輪場、GIの前哨戦となる「新管理棟竣工記念新春ドリームレース」はなんと雪景色に! 極寒のなか、GIに向けて本場での楽しみ方をチェックしてきた。(取材・構成=netkeirin編集部)

新管理棟と照明設備が完成

 岐阜競輪場へはJR岐阜駅から無料シャトルバスで約10分。名古屋駅からのアクセスも良好で、“旅打ち”にもってこいの場所にある。

完成したばかりの管理棟には「岐阜けいりん×HPCJC」のロゴが

 2022年から改修がスタートし、今年1月に開催を再開。老朽化したバックスタンドが取り壊されて新たに2階建ての管理棟が完成し、照明設備も備わった。
 この管理棟には充実したトレーニング設備が整えられるほか、全国初の女子選手専用エリアが設けられた。こけら落としとなったガールズ開催でも好評で、選手たちは快適に過ごしたようだ。

 自転車競技の強豪校を擁し、競技文化の醸成と選手育成に力を入れる岐阜市。昨年12月には日本自転車競技連盟(JCF)と「自転車競技文化の醸成による地域活性化に関する連携協定」を締結した。岐阜競輪場はナショナルチームの合宿地としての活用も決まっている。

寒さしのげる特別観覧席、最新のAI予想も

 一般入場料は無料で、正面スタンド内にある特別観覧席への入場料は本場開催時500円(場外発売時は100円)。ゆったり座れる座席には、テーブル部分にモニターがついている。

ゆったり快適に楽しめる特別観覧席

 喫茶コーナーもあり寒さをしのげるのはもちろん、大きな窓からバンク全体が一望でき、レース展開をバッチリ追える。

 さらに1月から全日本選抜まで、特観席のサービスとして「AI予想」を試験導入中! AIが本命・穴狙いの買い目を導き出し、モニターに表示されている。取材時に行われていた開催でも的中し注目を集めていた。

 特観席の座席数は736席。GI開催中は9時半開門に合わせ、先着順に入場券を発売する。

無料エリアも充実! 穴場スポットは?

 正面スタンド下にある無料エリアのオープンスタンドも眺めはバッチリ。バンクから遮るものがなく臨場感が味わえ、やや高さがあるためバックストレッチ側までしっかり見える。

 万が一あいにくの天気でも、スタンドが屋根代わりとなるので安心だ。ちょっとした穴場スポットかもしれない。

 もっともレースを間近で見られるのは立ち見ゾーン。アクリル板1枚隔てた向こう側はもう走路で、自転車の音、選手の息づかいまで聞こえてきそう!

 寒空の下でも地元ファンの熱気で盛り上がる本場。すぐ後ろにはベンチが並び、競輪場名物の場立ち予想屋さんもいた。車券売り場にも近いので、“買う”、“観る”の最短距離はここだろう。

アクリル板越しに白熱のレースを堪能

トレードマークの“池”のヒミツ

 写真からもわかるように、1月25日からの開催は前検日から大雪に見舞われた。それでも開催が滞りなく行われた理由はバンク上部の“融雪装置”で、これには岐阜競輪場のトレードマークでもあるバンク内の池が大いに関係している。池の水は地下水を汲み上げ循環させており、水温は14℃〜16℃で一定に保たれている。積雪した場合はこの地下水を利用した融雪装置を稼働させ、バンク上部から水を流すことで雪を融かしているのだ。ちなみに、池があることで排水も万全。水がバンクの中に溜まらない構造になっている。

 真冬のGI、ずっと外にい続けるのはつらいかも… という方、ご安心を。正面スタンド内『スカイホール』では大型ビジョンで本場開催を放映している。身体が冷えてしまったら、空調の効いたこちらで一休みしよう。

室内ビジョンでも快適に観戦できる

 施設内のエスカレーターにはレーサーパンツの星柄があしらわれていて、なんだか心ときめく。さらに今回のGIポスターは“春の女神”と称されるギフチョウをイメージした、神々しい女性キャラクターのデザインだ。よく見るとステッキやアクセサリーに自転車モチーフが取り入れられていて、見つけてみるのも楽しい。

 また敢闘門には、岐阜記念ポスターでもおなじみのポップなアメコミ調イラストが描かれた。選手登場の際にはこちらもチェックしてみては?

美しいポスターデザインにも注目

“アツアツグルメ”で身も心も温まる!

 場内西側のサイクルプラザ1階『ドリームホール』に、岐阜競輪場のグルメスポット『珈琲食房 めるね』さんがある。

 優しい笑顔が印象的なマスターにおすすめを聞いてみると「鉄板パスタが人気かな」との答え。お店に来ていた常連さんにも「イタスパが美味しいよ」と教えてもらい、いざ注文!

アツアツの鉄板で提供される「イタスパ」は700円

 鉄板の上で卵がグツグツ…、色鮮やかなナポリタンがなんとも美味しそう。熱いうちにいただきます!
 まろやかな卵とナポリタンの相性は抜群! ピーマンやウインナー、玉ねぎの食感も楽しく、アツアツのパスタが身も心も温めてくれた。

 鉄板パスタはこの『イタスパ』以外にも『ミートスパ』、名古屋名物『あんかけスパ』もラインナップされている。

 そのほか、選べるおかずも人気。カレイやイカの煮つけや、お刺身も美味しいのだそう! お味噌汁は東海地方で親しまれる『赤だし』だ。

選べるおかずや定食も大人気

 うどん・そばやカレーなど定番メニューから、岐阜名物『高山ラーメン』、名古屋グルメの『きしめん』など、豊富な品揃えに驚かされた。人気メニューは売り切れてしまうこともあるのでぜひお早めに!

選手との距離の近さもポイント

 実際にレースを観戦して感じたのが、「選手との距離が近い」ということ。バンク内での1着選手のインタビューのあと『ウィナーズステージ』と呼ばれる立ち見エリア付近まで選手が出てきてファンサービスをしてくれる。地元選手が勝てば間近でのインタビューもあり、岐阜競輪場ならではのポイントだ。ファンにとっては夢のような時間になりそう!

地元の土岐幹多選手が1着となり『ウィナーズステージ』でインタビュー

 GI開催中は地元選手によるトークイベントや、岐阜支部の選手と触れあえるブース出展も予定している。さらに人気芸人『ANZEN漫才』や『ぱーてぃーちゃん』のお笑いライブも。『ANZEN漫才』は今年3月に解散が決まっており、生で見られるレアな機会になること必至だ。

若きスターが誕生し、本場の盛り上がりに期待

 今回の全日本選抜は、岐阜競輪場にとって13年ぶりのGI開催となる。2021年にはGII共同通信社杯が開催されたが、当時はコロナ禍で無観客開催だったため、今回は本場の盛り上がりが期待される。

 広報担当者に聞くと「たくさんのお客さんに本場で楽しんでもらいたいですね。いつも来てくださる方にも、岐阜にトップレーサーが勢ぞろいして迫力あるレースを届けるというのが、一番のファンサービスになると考えています」と気持ちが入っている。

「スポーツとしても楽しめると思うので、競輪場に来たことがない方もぜひ気軽に来てもらえればうれしいです。間近で生のレースを観て、気になる選手を見つけてもらえたら。予想会もやっているので、参考に車券を買ってみるのも楽しいと思いますよ」と前出の担当者。岐阜からは若きタイトルホルダー・山口拳矢(ホームバンクは大垣)が誕生したばかり。今回S班としてGIに参戦する山口は、2021年に当地の共同通信社杯で初の特別競輪Vを果たしており、寄せられる期待は大きいことだろう。

 なお、駐車場は台数に限りがあるため、なるべく公共交通機関を利用して本場に行くのが好ましい。JR岐阜駅のバスターミナル14番乗り場からは無料バスが15分間隔で運行されているのでぜひ活用しよう。

 今年は暖冬といえど、岐阜は降雪がそれほど珍しくない地域。本場に足を運ぶ皆さんは、寒さ対策万全で大迫力のレースを楽しんでほしい!

※イベント予定は変更となる可能性があります。
 感染症拡大防止のため、場内のルールに従ってください。


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