2024/01/03(水) 09:15 0 4
連日、地元・寺沼拓摩の動きが光っている。
初日は同期・同級生、同門の鈴木薫の前で、真船圭一郎を突っ張って先行。最終バック、真船の番手から大槻寛徳が自ら捲ると、寺沼が外に張って逃げ切りに成功。鈴木も続いてワンツーを決めた。
突っ張って、捲りを止めて、と全てやった寺沼は「たまたまです」と謙遜し「何が嬉しいって、同門の薫とワンツーが決まったこと。正直、自信はなかったけど良かった」と笑みがこぼれた。
準決勝も寺沼が見せる。打鐘から仕掛けた野口裕史-福田知也に飛び付くと、福田を捌いて番手を取り切る。結果はバックで空いた内から捲った単騎の大槻寛徳が1着、逃げ粘った野口が2着。寺沼は3着に終わったが、見せ場十分の走りを披露。
そんな寺沼の表情からは充実感が漂う。
「この1か月間、みっちり練習。前回の平で一緒だった(橋本)瑠偉さんに声をかけてもらい、宇都宮にも行きました。同い年の眞杉君と練習して刺激しかなかった」と関東の若きエースの名をあげた。
「初日は僕も薫もお互いに『どっちが前でも』って感じでしたけど、最終的に自分が『前で』と言ったのは、その練習の成果を確かめたかったのもある。それに新年の一発目だし、悔いのない走りをしたかったので」
惜しくも決勝には勝ち上がれなかったが、最終日は吉田昌司のハコ回り。寺沼も前を志願したが、3番手の柿澤大貴を含めて話し合い、積極性ある吉田が前、器用な寺沼が番手で互いの持ち味が生きる並びとなった。
人気の中心はポテンシャル確かな村田祐樹、戦歴上位の村田雅一の中近コンビだが、ラインの吉田が主導権を握れば、その頑張りに応える寺沼の番手捲りもありそうだ。(アオケイ・八角記者)