▼KEIRINグランプリ2023

　大方の見方は新山響平の主導権。脇本雄太は勝ちを意識して構える読みが自然。単騎の山口拳矢は北勢追走からの先まくりと見るが、眞杉匠に乗る手もある。清水裕友と松浦悠士の中国ゴールデンコンビは緩んだところからの一気の仕掛け。脇本雄太が流れでカマシになった時は古性優作が有利。深谷知広もアクションを起こして、最終バックからは激しい流れになる。佐藤慎太郎も新山響平に乗って、立川グランプリのV再現を目指したい。これだけ自力選手が多ければ、本来なら流れは早いが、意外とピッチやペースは上がらない。1億円以上の賞金と、名誉が手に入るのが、普段、内に入らない選手もリミッターを切るのも特色。どうあれ、ワッキーの気持ちひとつで全体の流れが変わる。

▼ガールズグランプリ

　パリ五輪を目指す佐藤水菜が中心となる。競輪祭では、同じナショナルチームの梅川風子の前で駆けるレースになったが、ゴール前はやや失速した。グランプリの大舞台だし、後方からの捲りが勝ちパターンになる。

　今のガールズで一番人気があるのは児玉碧衣。お金にまつわるネタなどを提供してリップサービスも抜群。絶対女王と呼ばれる存在だし、対ナショナルチーム対策も練っている。勝負強い久米詩は前夜祭を体調不良で欠席したが、本番は問題ない。

▼ヤンググランプリ

　現状並びが確定していないので予想は難しいが、犬伏湧也が主役となる。地区的には犬伏湧也と上野雅彦の四国勢。人気の一角、太田海也は同県山根将太との連係。関東は吉田有希と橋本壮史の茨城コンビ。大物の北井佑季と中野慎詞も単騎戦になるだろう。志田龍星も中部1人で自分で仕掛ける。来年は本番のグランプリに出場していそうな犬伏湧也だが、一発勝負は別物の世界。脚だけでなく読みも大切になる。突っ張りが武器の北井佑季は、立ち回りが問題。太田海也と中野慎詞はナショナルチームのプライドを魅せたい。

▼S級シリーズ(寺内大吉記念杯)

　初日特選の並びは三谷竜生、南修二、村上博幸の近畿勢。九州も3車で結束で嘉永泰斗、井上昌己、園田匠。佐々木悠葵、渡邉雄太、松本貴治は単騎の戦い。

　ヨコも強い嘉永泰斗だが、競輪祭の落車で久々の実戦だし、メンバー的にも駆けそう。三谷竜生も後ろが重たいので、構えず、巻き返しは早い。佐々木悠葵は器用な立ち回りで、松本貴治と渡邉雄太は一撃を狙うレース。

　特選組がやや有利だが、予選からも好メンバーが揃っている。自力選手の取鳥雄吾と森田優弥も、争覇級の争いを演じるし、特に取鳥雄吾は親友・清水裕友とのアベック優勝を狙っている。

※浅井康太選手は欠場となりました(12/26追記)