8月オールスター以来の実戦となった吉田。予選は鈴木裕ー成清貴之とのラインを形成。長欠明けでも吉田ー鈴木の2車単オッズは「160円」と絶大な支持を集めた一戦だった。

　レースは格上らしく前を受けると全部下げてから巻き返すザ・力勝負。鐘過ぎ4コーナーから力尽くで捲り切り、最後は鈴木に逆転を許したが、見事ラインワンツーを決めた。

「仕掛けに行った時、行けるなって思ってペースで行きすぎた。もっとガツンと行けば良かったですね。嫌な展開になったけど、遅くても4コーナーでは仕掛けようと決めていたので」と復帰戦を振り返る。

　仕掛けてからはジワジワ伸びていきバック線ではトップ通過。あとは直線に入り最後の踏み直しの部分だったが、本人はそこに修正点があったという。

「粘りの部分が微妙でしたね。セッティングを直したい部分がある。サドル周りを微調整すればもう少し良くなると思います」

　復帰戦でいきなり1着とは行かなかったもののレース内容はお見事だったし、マークした鈴木とワンツーなら評価できる。本人も「1走目で変な緊張感はあったけど、及第点です」と悪くはなさそうだった。

　吉田の復活は輪界にとっても関東にとってもプラスでしかない。残り3走、吉田の走りにはいつも以上に注目が集まる。(アオケイ・石濱記者)