11月静岡の落車で右足首をねん挫した。直後の競輪祭では「左足1本で走っているようなもの」と、しきりに違和感を気にしており、周囲からは“あの小倉さんが「痛い」というなら相当なもの”とまで言われていたほどだった。だが、いざレースとなれば頼もしくスピード上位のメンバーが集まるGI決戦の中でも大崩れはしなかった。

　そんな中、中9日で迎えた今シリーズは、松岡辰泰マークから余裕の伸びで1着を手にした。「競輪祭と違って初日予選は道中のスピードも違うので余裕を持てて走れた」と落ち着き払った身のこなしで、最終4角では熱狂的ファンから浴びた「抜け〜！」との絶叫に気持ちも入ったという。

「(一次予選は)まくりタイプの松岡君の先行だったから抜けたようなもの。もう一段階上がったらどうなるかな…。状態は明日以降、走ってみてからになります」と油断することなく二次予選以降へ向けて手綱を締めた。(netkeirin特派員)