アプリ限定 2023/12/21(木) 18:00 0 27
11月26日、朝日新聞社杯競輪祭終了後に「KEIRINグランプリ2023」の出場選手および2024年シーズン「S級S班」となる9名が発表された。新時代を創る9名のヒーローたちの2023年はどんな1年だったのだろうか? グランプリまでの道のりを振り返りながら、選手の印象に残っている「今年の1本」について話を聞いた。18日から26日まで全グランプリ戦士が毎日登場! 今回は深谷知広編をお届けする。
2012年〜15年、18年シーズンをS級S班で過ごした深谷知広。今年は青森GII「共同通信社杯」で優勝し、9年ぶりに特別競輪を制した。そのほか1月に大宮記念「東日本発祥倉茂記念杯」、8月に松戸記念「燦燦ダイヤモンド滝澤正光杯」とGIIIは2つ優勝。堅実に賞金を積み上げ、賞金ランキング7位でグランプリへの出場権利を獲得した。
2021年、静岡に移籍し、南関東地区へ。また、同年はナショナルチームの活動に終止符を打った。賞金ランキングに目を向ければ2021年は22位、2022年は15位の着地だった。グランプリ出場こそならなかったが、存在感を示し続け、今年は満を持してメインキャストの座に帰還。
レースグレードも(ライン連係する際の)県も地区も関係ないと言わんばかりに、その都度自分がすべきレースをブレず豪快にやり切る“平成の怪物”。令和時代のグランプリでも暴れ回るに違いなく、その怪物ぶりを多くのファンが再確認したいと願っている。
そんな深谷知広に「今年の1本」を尋ねると、9月の青森GII「共同通信社杯決勝(最終日・12R)」との回答。レース映像と本人解説は以下のとおり。
「振り返ってみてあまりベストレースというのはないと思います。でも結果が出て嬉しかったのは、青森の共同通信社杯の優勝ですね。久々にビッグを優勝することができたし、後輩の渡邉雄太君も頑張ってくれたレース。地元開催の新山響平君が強かったですけど、何とか届く事ができて良かったです。
だけど“もっと技量があれば”と思ったレースでもあります。あのレース、自分に技量があれば雄太とワンツーができたように振り返っています。『人の後ろを回る時』これが今後の課題のひとつになると思います。
自分がラインの先頭の時は、常に先行での組み立てを前提に考えています。メンバー的に捲りかな、というレースならばその時々の判断にはなりますけどね。最初から勝ちを意識して構えようみたいな考え方はしないです」
取材:町田洋一
構成:netkekrin編集部