毎年この時期は選手の入れ替えが多く、今回のシリーズもグランプリを控えている深谷知広と新山響平が欠場。競輪祭で落車した平原康多と渡邉雄太も残念ながら欠場となった(郡司浩平の名前もあったが早い段階で不参加が決まっていた)。

　南関地区のGIIIということで松井宏佑に期待する。小倉の競輪祭はあと少しのところで眞杉匠に優勝をさらわれたが、近い将来は必ずタイトルを穫る男。勝ち上がりのレースでは連日力強い走りをしていたし、多少早めでも前に出てしまえば、誰も捲らせない。

　松井の番手は和田真久留の指定席。まだ自力を残しているので、すんなりのときは差す方が狙いになる。実力者の和田健太郎が3番手を固めて直線勝負。また地元代表の大石剣士も走り慣れた「庭」で結果を出したい。

　競輪祭は不本意な結果に終わったが、犬伏湧也をシリーズリーダーと考えてもいいだろう。あの松浦悠士や清水裕友も犬伏のダッシュにはいつも苦労しているし、引いてカマシのレースをさせたら日本で一番強いかも。

　追い込み選手の南修二だが、競走得点は今開催ナンバーワン。今年は寛仁親王牌、競輪祭と2つのGIで決勝に乗っており、後半戦になってぐーんと調子を上げてきた。近畿は他にも山田久徳、東口善朋といった実績のある選手が揃っている。

　この1、2年で急激に強くなった渡部幸訓も優勝候補の1人。もともとはタテのキレで勝負するタイプだったが、最近はヨコの技術にも磨きがかかり、先行選手からの信頼も厚くなった。ここは今まで何度も連係している小松崎大地をしっかり援護する。

　また最終日の5日にはレインボーカップA級ファイナルが行われる。出場メンバー9人の中で来期もA級残留は山本修平と菊池竣太朗だけで、この2人は何としても3着以内に入りたい。山本は地区的にも単騎で一発狙い。菊池は同県・同期の望月一成と連係することになりそうだ。