2021/06/13(日) 08:30 0 4
松山競輪場で10日開催されている「国際自転車トラック競技支援競輪(GIII)」。前検日から毎日『点数勝負』と言っている新田康仁に12日、話を聞いた。
前検日にこのコーナーで取り上げた小嶋敬二は『公傷』で来々期もS級にいられるが、小嶋と同期の新田康仁はA級降格に黄信号が点滅しており崖っぷちの状況。
「2回の失格で今期は97、38しかない。S級の点数を取るには97、6以上必要と聞いているし、このままじゃミドパン(緑色のパンツ=A級という意味)になってしまう」
新田と言えば長い間南関地区を引っ張ってきた功労者。GIタイトルには手が届かなかったが、10年前〜20年前は今で言うところの郡司浩平みたいな存在だった。
「あの時代の南関でオサセン(押さえ先行)させたら俺が一番強かった。GIで通用する自力型も俺だけだったし、毎回毎回、鈴木誠さんや高木隆弘さんの前で2周近く行っていた。今の若い子は知らないと思うけど、俺は24歳で記念を獲っているからね」
どんな選手でも年齢と共に脚力が落ちていくのは当然だし、自然の摂理と言ってしまえばそれまでだが、やっぱり新田クラスの大物の口から『点数勝負』『勝負駆け』というワードを聞くと寂しくなってくる。
「俺は70まで選手をやるつもりだから、仮にミドパンになっても走るけどね(笑)。一応、今描いているシナリオは、最終日にきっちり1着を取って、このあと中3日である取手のF1で完全優勝。これならギリ間に合うはず。やるだけやって、あとは天命を待ちます!」(アオケイ・長谷川記者)