近況は積極さが増し、デビュー当時の徹底先行を思わせるような走りを見せている石塚。気になった記者が尋ねると「宮杯を走った時に先行力がないと戦えないなと実感。そこから先行を基本に作戦を組み立てるようになりました」。

「最初の頃は先行しか出来なくて、出来なかったら終了。ただ、ここ3年くらいですかね。中途半端に自在をやってくすぶってしまったのはあるけど、その経験があったから最近は先行基本の組み立てをしながらもそうじゃなかったときに臨機応変に対応出来るようになったのかなと」

　戦法を変えたが、思うような結果が出ずに苦しんだ時期もあったが、ある意味『原点回帰』をして調子を上げてきたのは事実だ。

　そしてこれからのことにも触れた。「若い子が出てきているけど、関東や九州とかに比べると近畿の20代でビッグに出ているのは寺崎君くらいじゃないですかね。自分は30になるし数合わせですから(苦笑)。これから上がってきて欲しい気持ちもあるけど、まずは自分が近畿を引っ張っていけるような存在になりたいですね」と秘めたる熱い気持ちを教えてくれた。

　今節の初戦は番手に同県の椎木尾拓哉、3番手は堅実な鷲田佳史が固めて近畿3車の布陣。まずはラインでワンツースリーを決めて二次予選を目指す。(アオケイ・宮本記者)