すでに残りのGIは1つとなっており、賞金ランキングを見ても、今年はSS班メンバーの大幅入れ替わりの可能性が高い見込みである。また、記念についても残りの数が減ってきており、勝負度合いが高い選手が賞金の数字上で見定めることが出来るので、その辺りを注意して予想していきたい。
　個人の予想については、この時期は「競輪祭(GI)」に向けて調子の良い選手や各競輪場のバンクへの適性や思惑など、得点や実力では測れない部分で結果が大きく変わりそうなので、しっかりと年末に向けて良い流れを作りたい。

■京王閣競輪場のバンクの特徴

　バンクの特徴としては1周が400mで、見なし直線は51.5mでカント(傾斜)が若干緩めであることを考えると、特徴のない平均的なコース形態と言えるだろう。

　また、そういうバンクでは平均的な能力を求められる傾向があり、逃げ捲りよりも番手で上手く差せる選手を中心に狙いたいところである。風や当日のバンクのコンディションについては、レースを見ながら確認する必要がありそうで、どちらかと言えば重いバンクなので各選手の適性については予めチェックしておきたいところだ。

オススメの3選手

【佐藤慎太郎】最強のマーク屋がクセのないバンクで輝きを見せる

　GIの決勝ではギリギリのレースで2着を確保し、近走も高い安定力を見せる走りが続いており、年齢の衰えはまだまだ見えない。また、京王閣との相性に関しても良さそうで、自力選手が揃ったここは初日から要注意の選手である。優勝候補の筆頭と言えそうで、今開催についても4日間注目したいと言えるだろう。

【眞杉匠】来期でS級S班に昇格する若手のホープに注目だ

　高い先行力とスピードの持続力を生かして頂点にまで登り詰めたが、まだまだレースに荒削りな部分が残ってるのも事実。年末の大舞台まで2ヶ月なので、本番に向けて少しでもパワーアップして備えたいところである。どちらかと言えばパワーよりもスピード寄りの選手なので、京王閣との相性微妙も初日からの勢いだけには警戒したい。

【北井佑季】異色の経歴を生かして高い先行力で大暴れする

　パワーとスピードどちらも兼ね備えており、そういう意味では全てのバンクにおいてそれなりの力を出せるタイプである。ただ、戦法がワンパターンとも言えるので、高い実力を持ったメンツとぶつかるとまだまだワンパンチ足りないのも事実だ。決勝までのレースについてはもちろん勝ち負けになりそうなので、最終日までのラップを含めて走りには注視して見ておきたい。

　上記に主に優勝が期待できるSS班の佐藤と来期注目の眞杉、近況で勢いのある北井など注意すべき選手を取り上げたが、それ以外の選手にもチャンスは十分にある。 　もちろん、衰えを感じるもののまだまだ諦めたくない平原康多や乗り味は悪くない新田祐大、GIで好走を見せた小松崎大地など関東と東北勢に良い選手が集中しており、その辺りの連係には注意が必要だろう。年末に向けて気合いが入る選手も多いだけに、しっかりと見極めて4日間で美味しい配当を狙いたい。