2021/06/10(木) 21:15 0 9
福井競輪「大阪・関西万博協賛競輪(GIII)」が10日に初日を迎え、9Rを制した合志正臣に話を聞いた。
同県の後輩、松岡辰泰と3回目の連係にして初のワンツー。策を授け巧みに若手を操りレースを支配した。「勝つには勝ったけど…。まあ、アイツもまだまだ勉強だね。組み立てがさっぱり。ここは3番手を取るか、堀内俊介を別線ともがき合いさせる展開にしなきゃいけないんだ」と手厳しい。
合志には弱者の理論がある。たとえ支線の番組を組まれたとしても、頭を使えば攻略できるというのだ。「一番大事なことは初手の位置取り。それ一本と言ってもいい。あとは鐘から4角で70%話が終わる。残りは初めて脚力の問題になってくる。たとえば、102、3点の自力が110点超えの自力と戦うときに、相手がイケイケドンドンのタイプだったとしたら位置取り次第でやっつけられる。実際、位置取りにこだわらない選手が頭に?マークを付けながら走っているのをよく見るもん。だけどこの話はGI以上には通用しない。考えない自力選手なんかほとんどいないから。だから、この理論が通用するのはGIIIまでだよね」
それともうひとつ…と前置きし、大事な要素がひとつあるという。「何と言っても『外併走』。これができない自力は105点ぐらいで頭打ちになる。松浦(悠士)、清水(裕友)、平原(康多)、郡司(浩平)、古性(優作)この辺の嫌な強さがある選手ってみんな外併走を嫌がらない。九州ならヒデ(山田英明)も。弟子の瓜生(崇智)? まあ、アイツもそうなってくれれば(笑)。4日間ロケットランチャーをぶっ放すことはできないんですよ。小技も交えて戦える自力が強いんです」
最後に後輩の中川誠一郎の攻略法を教えてくれた。「自分がもし誠一郎と対戦したら、わざとウチを開けて中団を取らせてやる。あとは外併走で封じてしまえば簡単ですよ。ヨコできないんだもん。『あ〜』ってうめき声を上げながら簡単に車を下げるでしょうね。しかもどうしようもないようなところで(笑)」。
あの山口幸二氏も認める、圧倒的な分析力を携えた競輪脳は年齢を重ねてますます冴えている。(netkeirin特派員)