2021/06/07(月) 22:00 0 7
東京五輪に備えている脇本雄太と新田祐大が不在の2021年の競輪界を引っ張っているのが、松浦悠士と郡司浩平だ。
郡司が全日本選抜競輪を優勝し、松浦がダービー(日本選手権競輪)でゴール前の死闘を制してV。賞金獲得額も1、2位の2人は同学年。“東西の横綱”や“良きライバル”などと形容されている。別府記念(オランダ王国友好杯)も初日特選に続いて決勝で激突する。その2人に、お互いについて語ってもらった。
まずは松浦。郡司を「意識しています! 」と間髪入れずに言ってのけた。
「今回の初日特選は、(郡司)浩平に仕掛けるポイントだったり、研究されているなあというのを感じた。ここでというところで斜行された。うまくやられました」と振り返る。
さらに「彼をリスペクトしているのは、フォームですね。僕も4、5年前に、彼のフォームを真似したことがある。“うまく乗っている”というのがすごく分かった。いろいろな人のフォームを真似したけど、浩平、村上義弘さん、(清水)裕友、この3人のフォームが一番ピンときましたね。以前に番手に付いたこともある。負けている部分ですか? タテ脚が劣っているのは普段からすごく感じている。浩平には負けてるイメージが強いですね」。
逆に勝っているところは? の問いには「あまりない。強いて言えば、戦法の幅とか作戦で補っている感じですかね」の返答。 最後は「対戦するのは嫌だけど(笑)、楽しいですよ」と笑った。想像以上に郡司を意識していた。
一方の郡司。こちらは松浦ほどではない。
「(松浦は)もちろん強いし、上で一緒に戦う機会が多くて、自然と意識しますよね。自分は自分なりにレースができれば、と思っています。彼の存在がすごく刺激になっているのは間違いないです。ダービー優勝後も、一度も休まずにここまで来ている。しかも全部、優勝。僕はさすがに疲れが出て、函館記念(五稜郭杯争奪戦)を休んでしまった。それなのに彼は…。そういったレースに対する姿勢や準備、メンタル。そういったところを尊敬しています。見習わなければならない。レースの前の段階、持っていき方。自分はまだそこが足りていないかな」と称える。
勝っている部分は? と聞くと「勝っていないけど、脚力的にはさほど変わらないんじゃないかと思っています」と答えてくれた。「だからこそ、今回の初日みたいに、レースでの持っていき方。少しでも前にいられた方が有利だと思う。意識はするけど、自分のレースで頑張ります」。
さて、激戦の別府記念決勝。松浦と郡司の再戦だ。勝負どころで前にいるのはどちらか。そのあたりも注目して見ていきたい。(netkeirin特派員)