2023/08/20(日) 09:00 0 19
赤板過ぎに島川将貴が押さえると、打鐘前で石塚輪太郎が叩いて先行。すかさず仕掛けた松岡辰泰を石塚が突っ張ると、後方から森田優弥が仕掛けてバックで捲り切る。最後は番手の恩田淳平が差してワンツー。
レース後「自分が一番若いし、正々堂々と攻めの勝負をしようと。ラインからワンツー、決まって良かった」と安堵の表情を浮かべた森田。
勝ち上がりとはいかなかったが、森田の表情は生き生きとしている。「みんな強くて勝ち上がりは厳しい戦いだった。それでも、毎日平原康多さんや宿口陽一さんに競輪の話をしてもらい、気持ちを高めてもらっていた」と話す。
「レースが楽しい」と森田の言葉からにじみ出る充実感。昨年の競輪祭(11月小倉)以来のGIの舞台、改めて感じたことを聞くと「またGIに戻って来られて良かったなと。トップレベルの選手が集まるし勉強になる。やっぱり、自分は人と競うのが好き」とはにかむ。
富山記念終了後は眞杉匠とともに前橋へ出向き、敗戦の悔しさを練習にぶつけたという。
「眞杉とは同期、同級生。あいつがこれだけレベルの高いところで戦っているのを見ていると刺激になる。眞杉ひとりに関東を背負わせてしまっているという申し訳なさもある。(関東の若手)みんな、そこは意識していると思います」。
「関東には他地区に負けない強い選手が揃っているし、みんなで足並みを揃えて力を合わせて戦っていければ。そういった意識や考え方は自分も平原さんに気が付かせてもらった」と結束力の重要性を強調する。
以前、坂井洋も「眞杉ひとりに負担をかけてしまっている」と話していた。今、関東の若手選手はそれぞれの悔しさを糧にし、「自分が関東を引っ張っていく」という高い意識が芽生えている。(アオケイ・八角記者)