小林の勢いが止まらない。連日、レースの流れや読みに冴えており、ただひとり3連勝でGIII初優勝、そして完全優勝へと王手をかけた。

　前検日には「去年は『自力自在』で戦っていたけど、今は『自力』でしっかりと逃げの決まり手も付くようにはやっていきたい」とスタイルについても言及した小林。

　そのマインドの変化について問うと「去年、落車でろっ骨を骨折。そこから調子を落としていって、(競走得点が)100点を切る時期もありましたから。周りのアドバイスを聞いて、色んなリスクを冒すぐらいならと思い、自力でやっていこうと」と明かす。

　また、今節にかける思いは強く「まだ出たことがない競輪祭に出たい。出場権利(決勝3着以内)を狙いたいですね。直前に眞杉と森田と練習したのが大きいし、いい刺激を受けた」とモチベーションは高い。小林の出場が叶えば、関東勢の機動力はますます厚みを増すことだろう。

　12日に誕生日を勝利で飾り、29歳の目標を「獲ったことのないGIIIを優勝すること。決勝に勝ち上がれたし、まずは明日、そのチャンスが目の前にあるので。しっかりとモノにできるように。今節は動けているし、展開も向いているので頑張りたい」と言葉には力がこまる。

　1日遅れのバースデープレゼント、目標のGIII優勝を達成してみせる。(アオケイ・八角記者)