2021/06/04(金) 07:00 0 1
出身は北海道十勝平野に位置する幕別町。アルペンスキーで才能を見せると、高校は青森の柴田女子高(現・柴田学園)にスキー留学。スーパー大回転の高校王者になったが、プロのスポーツ選手として生計を立てるため、2年時からピストバイク(ブレーキのない自転車)に乗るなど、少しずつ競輪選手の道を模索していたという。
プレデビューの成績は静岡が5着、2着、6着。名古屋は5着、6着、1着。「1着を取れたのは良かったと思います。課題は脚力。私は瞬発型の選手でダッシュを得意としていますが、地脚を鍛えないと先輩たちとは戦えないと思います」と冷静に分析。
また、戦法についても「私は追い込み型の選手なので、名古屋で勝った時のような番手捲りが無難な形。ただ、バックから捲っていける脚を作るなど幅を広げたいです」と本デビュー後を見据えた発言が続いた。
その本デビューは7月のいわき平競輪場。師匠の齋藤明(54歳・北海道=61期)と同じ斡旋に決まった。「師匠と同じ競輪場で走れることは心強いです。現在はお互いの居住地が遠いので一緒に練習することは少なくなりましたが、プレデビュー前は街道練習をしてもらっていました。ストイックだからこそ年齢を重ねても選手を続けられるんだとわかりました」。
今シリーズの目標は「最低でも決勝に乗ること」。そんな蛯原は憧れの選手としてS級S班で活躍中の佐藤慎太郎選手を挙げる。「画面越しからでも伝わってくる気迫と自転車に対する情熱は格好良い。ああいう方は今の時代、なかなかいないので(笑)。選手としても人としても憧れます」と語ってくれた。
出走する6レースは内野艶和と中村鈴花の九州勢が人気を集めそうだが、ホームバンクの函館でしっかりもがいてきた道産子レーサー蛯原杏奈から目が離せない。(netkeirin編集部)