郡司浩平が自力で失敗するケースは少ない。番手戦より、自力で走るスタイルに魅力を感じる。豪華メンバーが揃った初日特選も自分でやり圧勝した。

「ハコを回る以上、こう言う時、どう走るかが大事だと思っている。常に南関の輪の中心にいたいと思うので」

　先日、前橋記念の時、平原康多が「関東は弱小！」と言っていたが、その話を振ると「南関は、そこまで弱小ではないでしょう(大笑い)。個々の力は他の地区に負けていないと思う。ただ、年齢的に若手が育っていない。北井佑季さんも1個上だから33歳。深谷知広さんも33歳。若いと思っていた松井宏佑君も30歳だからね。南関としての総合力とか、底上げは必要だと思っている」。

　深谷知広はGI覇者だし、立場的に、常に番手捲りは出来ない。ギリギリまで待ってから踏むと、平塚ダービーの準決みたいに失敗する。競輪の建前は1着を取る事だが、それをやりすぎると良くない風潮がある。心の底をのぞいた訳ではないが、郡司浩平は葛藤があるはずだ。(町田洋一)